インドネシアビジネスの最前線③(2017年版)

日系企業がインドネシアに進出する際に、さまざまな投資恩恵を受けられることは前回解説しましたが、一方で、外資企業の進出・参入が認められていない産業も存在します。

本稿では、インドネシアにおける外資規制の概要について解説します。

 


1. インドネシアの外資規制

i. インドネシアの外資規制の概要

インドネシアの外資規制は、他の東南アジア諸国に比して、規制が厳しいことが特徴です。インドネシアの外資規制は、①投資法と、その下位規範である②新大統領規則、③原則許可に関する規則、④事業許可に関する規則の4つから構成され、これらの総称として投資法等と呼ばれます。
日系企業がインドネシア企業に投資するに当たっては、これら4つの法令・規則を確認する必要がある点、留意が必要です。
 
【インドネシアの外資規制の概要】
 
インドネシアの外資規制の概要

 

ii. 禁止業種

インドネシアの外資規制の中で、最も代表的なものとして大統領規定で定められるネガティブリストがあります。ここでは、内国企業・外国企業を問わず民間企業の事業参入が禁止されている分野として7業種15分野を指定しています。
 
インドネシアにおける禁止業種

 

iii. 制限業種

次に、禁止まではされていないが、その出資比率等において制限がある業種についてもネガティブリストにおいて定められています。実際のネガティブリストは業種毎により細かく規定されていますが、以下は、その内の代表的なものです。
 
インドネシアにおける制限業種

 
 

2. 外国企業の土地所有

 
日系企業がインドネシアのローカル企業に出資をする場合に合わせて留意する必要があるのが、土地の所有権です。インドネシアの土地所有権はインドネシア国民(個人)にのみ認められています。従って、法人が土地を使用する場合には、所有権に代わる権利を得たうえで、工場を建てるなどして操業する必要があります。
また、所有権の他にも土地に関して取得出来る権利として以下のようなものがあります。日系企業がインドネシア企業を買収する際には、このような権利も合わせて取得する必要がある点、留意が必要です。

 
1)事業権:
国家に属する農地を貸借して開発する権利。期間は最長35年認められ、更新も可能。

2)建設権:
土地の上に建物を建設・保有する権利。期間は通常25~30年、必要な場合は地方政府に申請して更新可。

3)利用権:
国家ないし個人に属する土地を一定の期間、開発、利用する権利。期間は最長25年、さらに更新可。

 


以上、日系企業がインドネシア企業に出資する際の外資規制の概要を解説しましたが、インドネシアの外資規制の代表的なものはネガティブリストによって細かく規定されていますが、その定義が曖昧であり、非常に複雑です。

そのため、現地の法制度に精通した専門化のアドバイスを受けながら、実際の参入条件を検討すべきと考えられます。
 

人と人とのつながりから生まれる幸せを大切に

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ICONIC

マレーシア大手会計事務所勤務の会計士。会計・税務・M&A・ベンチャー支援・アジア進出支援等、大小さまざまな日系クライアントの経営課題と向き合う。クライアントの課題解決に向けて、クライアントと共に成長していくことを生きがいとする。

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