ベトナムの社会保障

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ベトナムの社会保障って?社会保険料は、基本給に対して支払うといわれるけど、手当に対しては保険料はかからない?そんな疑問にお答えすべく、今回はベトナムの社会保険についてお伝えします。
ベトナムには、企業が従業員のために加入する保険として、「社会保険」「健康保険」「失業保険」の3種類があります。各社会保険制度の保険給付の概要は、以下のとおりです。

加入対象者

給付概要

社会保険 3ヶ月以上の雇用契約または無期雇用契約のあるベトナム人 【傷病給付】・疾病、療養により勤務できない期間に対して、基準給与の75%を支給
【出産給付】・出産の際に、基準賃金の1か月分を支給・産後の休暇期間中(6ヶ月)に基準給与の100%を支給
【労災補償】・治癒後、労働能力の喪失度合に応じて、最低賃金を基準とした一時金または月払いの給付金を支給・労働能力の喪失度合いが81%以上の場合は、追加で給付金を支給

※企業は、治療中の賃金、医療費の全額負担の義務がある
【退職給付、年金】

・原則として保険金の納付期間が20年以上ある場合は、男性は60歳、女性は55歳から年金の支給を開始
【葬祭手当】

・労働者、年金受給者が死亡した場合、葬祭を行う者に対して葬祭手当を支給

健康保険 3ヶ月以上の雇用契約または無期雇用契約のあるベトナム人(ホーチミン市では外国人にも適用) 【医療給付】・登録先の病院であれば、治療の程度にもよるが、基本的には無料で受診できる。登録外の病院で受診する場合は、登録病院からの証明書が必要。ない場合は全額負担となる。
失業保険 10人以上の労働者を雇用している企業で、12ヶ月以上の雇用契約または無期雇用契約のあるベトナム人 【失業給付】・失業以前24ヶ月の間に、保険料納付期間が12ヶ月以上ある場合、平均給与の60%を支給・給付日数は失業理由等に応じて3~12か月

 

ご存知の方も多いかと思いま すが、ベトナムでは「労災保険」は強制加入ではなく、任意加入となっています。日本と同じ感覚で、労災は強制加入で当然加入しているものだと思っていた ら、加入していなかったということもあります。事故が発生して初めて、労災保険に加入していなかったことが発覚したということも耳にします。今一度、自社 の加入状況についてご確認いただくことをおすすめします。

さて、最後に社会保険料についてお伝えいたします。「社会保険」「健康保険」「失業 保険」の保険料は、基本給を基準として、一定の料率をかけて算出されます。手当については、どのような名称の手当であったとしても、保険料の計算対象とは なりません。(ホーチミン市、ビンズン省、ドンナイ省以外の市・省についてはご確認ください)保険料支払いの負担を減らすために、基本給を下げ、手当の額 で調整するいう方法も可能ですが、上記の表にある給付を受ける際に、基本給に基づいて給付金の計算が行われるため、給付金額が少なくなるというデメリット が挙げられます。ベトナムのローカル企業では、9割近くが手当・・・という話も聞きますが、日系企業ではそのようなことはないため、このこともベトナム人 スタッフにとって日系企業を志望する理由のひとつとなっているようです。

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