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ビジネスの記事一覧

【マレーシア法務ブログ】第10回:労働組合

TNYグループのマレーシア事務所の弁護士の下田です。今回はマレーシアにおける労働組合について解説していきます。   1. 根拠法令等 労働組合は1959年労働組合法(Trade Unions Act 1959)及び1967年労使関係法(Industrial Relations Act 1967)によって規律されています。   2. 労働組合法における労働組合 労働組合法上の労働組合は、以下のうちいずれか又は複数の目的を有していなければならないものとされています。 • 労働者と使用者間の良好で調和のとれた労使関係の促進、労働者の労働条件の改善、経済的

【ミャンマー法務ブログ】第9回:ミャンマーの汚職に関する法制度

本稿では、ミャンマーの汚職に関する法制度について解説します。   1. ミャンマーでの汚職の現状 NGOトランスペアレンシー・インターナショナルが発表した2018年腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index)によると、ミャンマーは180位中132位に位置付けられています。かかる順位が示しているとおり、ミャンマーにおいては、場面によっては賄賂を要求され、特に裁判や許認可の取得の際に金銭を渡す事例が多く存在します。しかし、安易にこのような要求に応えることは法律上非常にリスクが高いです。ミャンマーにおい

ベトナムにおける新競争法の改正点の概要

2004年競争法と比較した新競争法の重要な改正点の概要 2018年、競争法(以下「新競争法」といいます。)がベトナム国会で可決され、2019年7月1日から施行されました。新競争法は2004年の競争法(以下「2004年競争法」といいます。)と比較して抜本的に改正されており、特に合併や買収に関して知っておくべき新しい規制があります。 以下、2004年競争法と比較した新競争法の重要な改正点の概要をご紹介します。   1. 適用範囲の拡大 新競争法は規制の範囲を拡大しました。具体的には、新競争法第2条第3項において、「関連

タイの不動産開発進む道は発展か、 衰退か。Vol.2

前回に引き続き、タイの不動産開発に関する記事をお届けします。   タイ不動産開発の主戦場はバンコクと東部EECエリア タイ国家経済社会開発庁(NESDB)の調査によるとタイのGDPの約45%をバンコク首都圏※1、約18%を東部経済回廊(EEC)※2で創出している。タイ政府が推し進める高速鉄道網はバンコクとその周辺地域に集中している。また港湾と空港の開発、そしてそれらを結ぶ高速鉄道網はバンコク東部のチョンブリ県、チャチュンサオ県、ラヨン県に集中している。 今後のヒト・モノ・カネの流れは、バンコク首都圏と東部E

【マレーシア法務ブログ】第9回:職場における安全性の確保

TNYグループのマレーシア事務所の弁護士の荻原です。今回は職場における安全性の確保に関わる法制度について解説していきます。   1. 労働安全健康法(Occupational Safety and Health Act 1994) 1 概要 労働安全健康法(OCCUPATIONAL SAFETY&HEALTH ACT 1994)は、職場における人の安全、健康、福祉の確保を目的とする法律です。同法は、同法別表1が定める以下の事業に対して適用されます。 ① 製造業 ② 採掘・採石業 ③ 建設業 ④ 農業、林業、漁業 ⑤ 公益事業  a. 電気  b. ガス  c. 水  d. 衛生サービス

【タイ労働法コラム】第9回:タイの退職金・解雇補償金に関するルール

GVA法律事務所・タイオフィス代表の藤江です。 本コラムでは、タイの労務管理について、日本との違いを踏まえた上で、法的に解説していきます。今回は、タイの退職金・解雇補償金に関するルールについて解説します。   タイに退職金制度は無い?似て非なる解雇補償金制度 まず、一般的に日本で「退職金」というと、一定の間勤務継続した人が、退職する際に、(多くの場合は)その貢献に応じて、まとまった金銭を支給される制度を言います。退職金の支給は、会社の義務ではなく、どのような基準で支給するか、どのような対