ベトナムへの日系企業進出が増えるなか、現地で働く日本人も急速に増えています。
そこで今回は、ベトナムに就職したい方に向けて、日本人から見たベトナムの魅力とは何なのか?ベトナム以外のASEAN国と違って何が良いのか?を考えていきたいと思います。
日本人が考えるベトナムの魅力
まずは、日本人の海外就職先としてベトナムが選ばれる主な理由を挙げてみます。
① 平均気温が30℃前後の温暖な気候
② 友好関係にある
③ 急速な経済成長の真っ只中
④ 仏教や儒教的考え方が浸透している
⑤ 比較的治安が良い
⑥ 適度なエキゾチズムのある街並み
⑦ 勤勉な国民性
⑧ コメを中心とした食文化
実際の真偽については様々な意見があるかと思いますが、こうした古くからのベトナムに対するイメージは、未だに日本人を惹きつけてやまないベトナムの魅力として、広く認識されているようです。
ASEAN国と比較したベトナムの魅力
こうしたイメージに対し、最近は以下のような考え方・認識が新たに台頭しています。
⑨ チャイナ・プラス・ワンとしての投資先および就業先
⑩ 他の東南アジア諸国よりも物価が安い
⑪ ワークパーミットの取得が比較的容易
⑫ 東南アジアの中堅国としての認識
⑬ 他の東南アジア諸国とは異なり2大都市(ホーチミン・ハノイ)が存在する
こうしたベトナムに対する新たな認識は、主に他国の状況との比較から起こったものです。これからベトナムに就職する日本人にとっては、意外と認識されていない点かもしれません。
「中堅国としての認識」とある通り、香港・上海・シンガポール・タイ・マレーシアなどは多くの日本人が居住し、各首都は完全に都市化され、物価も日本と比較しても遜色ないレベルまで上昇しています。生活の利便性も同様で、いわば東南アジアの先進国の様を呈しています。
一方、カンボジア・ラオス・ミャンマーなどは、東南アジアの状況を理解していない日本人にとってまだまだ未開の地であり、「就業なんてもっての外」と考える方も少なくないのが実態です。都市化の息吹は感じられますが、日常生活の不便さはまだまだ残っています。
こうした国々の間に中堅国として控えめに君臨するのが「ベトナム」です。経済発展・都市化・人口規模どれをとっても東南アジアの中位でしょう。イスラム・中華・クメールなどの多様性に富んだ文化圏の中間に位置する、儒教文化圏の一国家としてもまた、中間的意味合いがあるとも捉えられます。
ベトナムの中間的位置付けについて、論を挙げればまだまだありますが、こうした中間性というのは今後海外での就業を目指す日本人にとって、就業国を決定する上で意外な「魅力」となりうるでしょう。