こんにちは。ベトナム在住ブロガーのURANOです。
ホーチミンで暮らし始めて早1年になりました。現地で長く過ごしていると、時々思い返すことがあります。
それは、来た当初にやたら高いものばかり購入して、無駄に出費を重ねてしまったということです。
土地勘がなく言葉も分からなかったため、日本にいたときと変わらない生活をしようとして、日本人街の食品店で輸入された日本食材や雑貨を購入し、食事もコンビニや日系レストランに行ってばかり……。
気付いたら貯金がほとんどなく、数か月してようやく無駄遣いを自覚しました(笑)
どのくらいの出費を目安に生活すれば良いのか、渡航前に知っていたら、旅行や買い物が楽しめたのに…!と悔やむばかりです。
筆者のように、何も知らずに暮らし始めた方はもちろん、これからホーチミンで生活するという方も、日常生活に必要な出費は気になる話題ではないでしょうか。
そこで今回は、ホーチミン市内の物価を調査し、価格相場をカテゴリ別にまとめてみました。食費、交通費、通信費、家賃など、日常生活に必要なものの相場を詳しく解説します。ぜひご参考ください。
(※編集部注: 物価相場は2020年現在のものとさせていただきます。)
目次
ベトナム ホーチミンの物価事情
ベトナムの通貨とレート
東南アジアについてご存知の方なら、ホーチミンの物価は日本よりもかなり安いという印象をお持ちではないでしょうか。実際、ベトナムの通貨ドン(ベトナムドン、VNDとも言う)の為替レートは、日本円のおよそ1/200となっています。20,000ドン=日本円で100円相当です。
支払いは全て紙幣で行われ、最小単位は100ドン(1円)、その次に200、500、1000、2,000、5,000、10,000……と続き、最大500,000ドンになります。硬貨や500ドン以下の紙幣で取引されることは稀で、1,000ドン以上が広く流通しています。
ベトナムドンから日本円への計算方法
ベトナムドンは非常に桁数が多いため、ホーチミンに来た当初は混乱してしまいましたが、0を2つ除いた数字を2で割ればすぐ日本円に換算できますよ。例えば、20,000ドン=200ドン÷2=100円という計算です。
早見表を載せておきますので、慣れないうちはこちらを参照ください。
1,000ドン → 5円
2,000ドン → 10円
5,000ドン → 25円
10,000ドン → 50円
20,000ドン → 100円
50,000ドン → 250円
100,000ドン → 500円
200,000ドン → 1,000円
500,000ドン → 2,500円
物価の注意点
物価が安いとはいえ、ホーチミンで売られている物すべてが格安ではありません。輸入品には関税がかかるため、日本で買うよりも1.5~3倍ほど高くなる印象です。
但し、現地生産している日系ブランドの食品や生活用品は、日本より安くなることも。販売主に交渉したり、仲良くなって割引してもらったりと、工夫すれば安く手に入れることも可能です。
ベトナム ホーチミンの物価事情【食費編】
現地のスーパーマーケット
まずは生活に欠かせない食費について紹介します。ローカルのスーパーマーケットで購入できる、食品の価格相場を見ていきましょう。
<商品> | <価格相場> |
ミネラルウォーター(500ml) | 4,000VND(20円) |
ジュース類(500ml) | 5,000VND(25円) |
牛乳(2L) | 40,000VND(200円) |
卵(10個入り) | 20,000VND(100円) |
肉類(1パック) | 20,000~40,000VND(100~200円) |
魚類(1kgあたり) | 40,000~80,000VND(200~400円) |
野菜類(1kgあたり) | 20,000~30,000VND(100~150円) |
果物類(1kgあたり) | 50,000~100,000VND(250~500円) |
ハム・ソーセージ | 40,000~80,000VND(200~400円) |
ローカルブランドの商品は、ざっとこのような価格相場です。水やジュースは安いですが、牛乳はあまり日本と変わりません。
食品を購入する際は、ベトナム系スーパーの「コープマート」、タイ系の「ビッグシー」、韓国系の「ロッテマート」などがおすすめです。これらの大型スーパーに行けば、日用品からお土産まで一通り購入できます。
日本産の食品は、「シティマート」や「イオン」で購入できますよ。現地在住の日本人には、輸入食品を取り扱う高級スーパー「アンナムグルメマーケット」が人気です。いずれの店舗でも、日本産の一部商品は日本で購入する価格の1.5倍~となります。
現地のコンビニ
ホーチミンには、日本でおなじみの「ファミリーマート」「ミニストップ」「セブンイレブン」などのコンビニがあります。価格はスーパーよりもやや高めですが、ローカル商品であれば、日本のコンビニよりも安く購入できます。
主な商品の価格相場は以下のとおりです。
<商品> | <価格相場> |
おにぎり | 13,000~16,000VND(75~80円) |
パン類 | 10,000~16,000VND(50~80円) |
ミネラルウォーター(1.5L) | 5,000VND(25円) |
ジュース(1.5L) | 10,000VND(50円) |
ビール(1缶、ローカルブランド) | 15,000VND(75円) |
ビール(1缶、海外ブランド) | 20,000VND(100円) |
ローカルビールが1缶75円と安いですね。さすがはビール大国です。
コンビニで購入できるビールの種類は、「サイゴンビール」「タイガービール」「ハイネケンビール」「333ビール」など。日本のアサヒスーパードライや、サッポロプレミアムも購入できます。
その他の取り扱い商品は、お菓子や冷蔵品、ちょっとした雑貨など。レジ前フードも充実しており、ベトナム版中華まんやフランクフルトなども置いていますよ。
外食料理(レストランなど)
屋台やローカルレストランなど、外食の楽しみが多いホーチミンですが、料理の種類やターゲットとなる客層によって価格相場は異なります。まずは一覧表をご覧ください。
<商品> | <価格相場> |
ローカル向けベトナム料理レストラン・屋台 | 30,000~50,000NND(150~250円) |
観光客向けベトナム料理レストラン | 150,000~300,000VND(750~1,500円) |
日本料理レストラン | 150,000~300,000VND(750~1,500円) |
ファーストフード – ハンバーガー | 25,000VND(125円) |
ファーストフード – ポテト(Sサイズ) | 15,000VND(75円) |
※1食分の価格相場です(お酒代含まず)
ローカル向け料理というのは、フォー1杯やご飯+おかずの1皿を指します。外国人がターゲットのレストランに対し、およそ1/5の料金となっています。
観光客向けの料理は、いくつか注文したものをみんなでシェアして、1人あたり1,000円前後といったところです。ローカルと比べると高く感じますが、雰囲気のある綺麗なレストランで楽しむ食事もまた良いものです。ちょっとリッチな気分に浸れますよ。
ファーストフードは日本より安く、半額で購入できるものもあります。ホーチミンには「マクドナルド」や「ロッテリア」といったおなじみのファーストフード店が点在していますから、食べたくなったら気軽に立ち寄れます。
ホーチミンの物価事情【交通費・通信費編】
交通費(タクシー、バス、Grab)
ホーチミン在住の日本人が利用する交通手段には、タクシー・バス・Grab(バイクタクシー)があります。ベトナム人に混じってバイクを乗用している方もいますが、慣れないうちはこれらの交通手段に頼るのが良いでしょう。
料金は以下のとおりです。
<交通手段> | <料金相場> |
タクシー(10kmあたり) | 70,000~80,000VND(350~400円) |
市バス | 5,000~6,000VND(25~30円) |
Grab(10kmあたり) | 30,000~40,000VND(150~200円) |
およそこのような相場となっています。
タクシーが最も高額ですが、初乗りは25~60円と日本に比べたら格安です。市内のいたる所で走行していますので、すぐに拾うことができ便利です。
1人で移動する場合は、バイクタクシーがおすすめです。配車アプリ「Grab」を利用すれば、ベトナム語が話せなくても目的地までたどり着けます。料金もタクシーの半額程度です。
そして市バスですが、料金だけ見ると非常にリーズナブルであることが分かります。但し、乗車の際はいろいろとコツがいるため、乗車方法を事前に確認しておきましょう。
各交通手段の詳細は、下記の記事も併せてご覧ください。
スマートフォン(SIMカード使用)の通信費
ホーチミンには無料のWifiスポットがあり、カフェやショッピングモールなどで気軽に利用することができます。
とはいえ、現地在住者の方であれば、電話やメールはもちろん、外出先で地図を確認するといった調べ物も発生します。
そんなときに便利なのが、SIMカードの購入です。
日本から海外対応の機種を持っていくか、現地でSIMフリーの機種を購入して、MobifoneやViettelといったキャリアショップでSIMカードを購入しましょう。1ヶ月間使用しても、100,000~200,000VND(500~1,000円)には収まるはずです。
※動画サイトを閲覧する際は、Wifiに繋ぎましょう
ホーチミンの物価事情【住居編】
家賃比較
食事や交通、通信費に続き気になるのが、ホーチミンの家賃相場です。
私たち外国人が暮らす物件は主に2種類で、サービスアパートメントとレジデンス(高級マンション)になります。
サービスアパートメントは、アパートのワンルームを賃借する単身者向けの物件です。光熱費や水道代を始め、部屋の掃除や洗濯・アイロンなどのサービスが含まれるケースが多いです。
レジデンスはいわゆる高級マンションで、日本人駐在員の多くが居住しています。サービスアパートメントよりも広く、既婚者や家族向きの物件です。周辺にはジムやプール、カフェなどの施設が併設されていることもあります。
<住居> | <家賃相場> |
サービスアパートメント(月額) | 6,500,000VND(30,000円~) |
レジデンス | 12,000,000VND(55,000円~) |
家賃はロケーションによって変動しますが、ホーチミン1区のサービスアパートメントで30,000円~(キッチン・バスタブ無し)、レジデンスが集中しているビンタン区(Binh Thanh)で55,000円~といった相場です。
ホーチミンに住む予定の方は、このどちらかに的を絞って物件を探してみてください。
住環境まわり
住居が決まったら、気になる住環境を自分好みにカスタマイズできます。
外国人向け物件はオプション追加なしでも十分に住める環境ですが、衛生面が気になる方や家族連れの方などは、以下のサービスを追加するようです。
<項目> | <料金相場> |
浄水器 | 2,000,000VND(10,000円) |
浄水シャワー | 1,500,000~4,000,000VND(7,500~20,000円) |
ウォーターサーバー | 3,000,000~6,000,000VND(15,000~30,000円) |
ウォシュレット | 電動式:10,000,000VND(50,000円)~ 水圧式:4,000,000VND(20,000円)~ |
日本のTV | 800,000~1,000,000VND(4,000~5,000円)/月 |
メイドサービス | 2LDK・週3回掃除:2,000,000VND(10,000円)/月 |
詳細はこちらもご覧ください。
ホーチミンの物価相場【娯楽編】
娯楽費(映画館、カラオケ、ボウリング)
生活環境が整ったら、次に気になるのが娯楽費です。
ホーチミンには多数の映画館がありますが、日本人向けには「ロッテシネマ(LOTTE CINEMA)」や「CGV」といった韓国系シネコンがおすすめです。
カラオケは自宅で楽しむ方が多いベトナムですが、ファミリーカラオケに出かけて歌うのも良いでしょう。ローカルのカラオケは70年代から90年代の曲が入っており、世代を超えて楽しめますよ。
そして日系デパートの「イオン」や韓国系の高級デパート「ダイヤモンドプラザ」では、ボーリングもプレイできます!ゲームセンターの近くにあるので、ぜひ覗いてみてください。
それぞれの料金は以下のとおりです。
<娯楽> | <料金相場> |
映画館 | 80,000~150,000VND(400~750円) |
ファミリーカラオケ(1時間あたりの室料) | 220,000~350,000VND(1,100~1,750円) |
ボーリング(1ゲーム) | 30,000~80,000VND(150~400円) |
小説・マンガ代
ホーチミンに住んでいると、日本の小説やマンガを無性に読みたくなることがあります。
そんなときは、1区のグエンフエ通りにある「ファハサ書店(FAHASA Bookstore)」へ向かいましょう。2階に紀伊國屋書店コーナーがあり、日本から輸入した書籍を取り扱っています。ただし、関税の影響で日本で購入するよりも1.5倍ほど値上がりしています。
<書籍類> | <価格相場> |
小説(文庫本) | 12,000VND(600円) |
小説(ハードカバー) | 150,000~250,000VND(750~1,250円) |
マンガ | 12,000VND(600円) |
これらの他にも、参考書や実用書、少しですが雑誌も取り扱っています。電子書籍ではなく、どうしても紙の書籍が欲しい!という方は行ってみてくださいね。
スポーツジム・フィットネス
スポーツジムは筆者お気に入りの娯楽スポットです!!!
ホーチミンにはたくさんのジムがあり、規模感やトレーニング器具の種類、ジム内の雰囲気、客層もそれぞれ。
利用料はおおよそ下記のようになります。
<コース> | <料金相場> |
1日コース | 30,000VND(150円) |
1ヶ月コース | 300,000~3,000,000VND(1,500~15,000円) |
施設のクオリティーが上がると料金も高くなるため、本当にピンキリです。
いくつかのジムを見学して、ご自身に合った環境を見つけてくださいね。
(詳しくは、自他ともに認める筋トレマニアの筆者が書いた記事をご覧ください)
ホーチミンの物価相場【美容編】
ヘアサロン・美容室
身だしなみに欠かせないのが美容室&ヘアサロンです!長期滞在者で特に男性の方は、頻繁に通うことになると思います。もちろん女性も、ベトナム現地で日本クオリティのサービスを受けたい、日本人好みのヘアスタイルでいたい方も多いはずです。
ホーチミンにはローカル美容院のほか、日本人が働く美容院も多数あり、自分の好きなヘアスタイルにできますよ。
<店舗> | <料金相場> |
日本人向け美容院 | カット:500,000~800,000VND(2,500~4,000円) カラー:1,000,000VND(5,000円)程度 パーマ:1,000,000VND(5,000円)程度 縮毛矯正:1,000,000VND(5,000円)程度 まつげエクステ:700,000VND(3,500円)程度 |
ローカル向け美容院 | 150,000~200,000VND(750~1,000円) |
日本人向け美容院は、日本でカットするのと同じくらいの料金です。カラーやパーマを追加すると、10,000円程度になります。ローカル美容院の料金は、日本の1/3~1/4と費用を抑えられますよ。
日本風のヘアカットができるスタッフはローカル美容院にもいますが、やなり日本人向け美容院に行くのが確実です。
ちなみに床屋もありますが、こちらのカット代は衝撃の175円(笑)
ベトナム人風の髪型をご所望の方は、ぜひチャレンジしてみてください。筆者も毎月行っていました!
エステ・マッサージ・ネイル
ベトナム旅行で必ずマッサージを受けるという方も多いはず。
ホーチミンの中心地は、どこに行っても格安エステ・マッサージ店があります。
そしてネイルも、日本で数千円するジェルネイルが破格でできます。
まずは料金を見てみましょう。
<店舗> | <料金相場> |
フットマッサージ店 | 150,000VND(750円)/60分 |
ローカルマッサージ店 | 指圧:200,000VND(1,000円)/60分 |
日本語が通じる店 | 指圧:400,000VND(2,000円)/60分 |
ローカルネイル | 両手ジェルネイル:100,000VND(500円) |
外国人経営のネイル | 両手ジェルネイル:200,000VND(1,000円) |
安い…とにかく安くてお得です!
慣れない生活で疲れが溜まっていた筆者の友人も、ローカルマッサージ店には毎週通っていました。
日本語が通じるエステもあり、店舗数の多い「miu miu spa」はWebサイトで日本語メニューをチェックできる他、オンライン予約もできて便利です。
なお、ローカル店は着替えのスペースが無いこともあるため、女性の方が全身指圧などを行う場合、少しグレードの高いお店に行くことをおすすめします。
ネイルは格安のネイル横丁からクオリティの高いネイルサロンまであるようです。
化粧品
ホーチミンには大型ショッピングモールから街中のドラッグストアまで、様々なお店で化粧品を購入できます。
外資系ブランドなら、MAYBELLINE NEW YORK、L’ORÉAL PARIS、REVLONはもちろん、CHANEL、Dior、NARS、MAC、ESTEE LAUDERなどのデパコスも充実しています。
日系ブランドは稀にCEZANNE、CANMAKE、KATE、その他資生堂の高級化粧品などを見かけますが、いずれも日本で買うより高くなります。
但し、ベトナム現地で生産している日系商品や、頻繁に行われる割引のタイミングであれば、日本よりも安く購入できることもあります!
詳細は現地のドラッグストアを調査したこちらの記事をご覧ください。
ホーチミンの物価相場【1ヶ月の生活費はいくら?】
以上、食費から身の回りの生活にかかる費用まで一通り紹介しましたが、1ヶ月の生活費は果たしていくらになるのでしょう?
ホーチミン在住の筆者(20代前半)から申しますと……
およそ30,000円で生活できます!
基本的にローカルの方々と同じ食事をして、派手に遊ばず、時々は買い物や娯楽を楽しんで過ごしたところ、30,000円に収まりました。これに家賃40,000円/月~を追加し、毎月70,000円~といったところでしょうか。
もちろん、高級レジデンスで暮らしたり、日本食や飲み会を楽しみたい!といった要望に比例して、生活費は高くなっていきます。ご自身の収入やライフスタイルに合わせて、適度に楽しめる環境を見つけてください。
以上、ホーチミンの物価相場についてお届けしました。いかがでしたでしょうか?
ホーチミンに来た当初は、タクシーに遠回りされたりレストランの会計を盛られても気づかなかった筆者ですが、ここまで調べ上げることができました!
物価相場さえ分かれば、事前にトラブルを回避しつつ、賢く生活できるのがホーチミンの魅力。
これからベトナムで暮らそうとお考えの方は、こうした状況を踏まえ、楽しいホーチミンライフを計画してみてください。
それではまた!
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