こんにちは!マレーシア在住のライター Yuuuuです。
マレーシアでの生活・お役立ち情報を発信中!今回のテーマは「マレーシアの祝日ハリラヤ・プアサ」です。
マレーシアはマレー系やインド系、中華系などさまざまな民族が住んでいるため、それぞれの民族にまつわる祝日・お祭りがあります。
数多くある祝日・お祭りの中でもHari Raya Puasa(ハリラヤ・プアサ)はマレーシア最大の祝日と言っていいほど、盛大にお祝いされるのです。
「ハリラヤ・プアサって何?」「どういう風にお祝いされるの?」という疑問を解決するために、この記事ではハリラヤ・プアサについて解説します。
宗教や文化を学び、一緒にお祝いしましょう!
Hari Raya Puasa(ハリラヤ・プアサ)とはどういう日?
Hari Raya Puasa(ハリラヤ・プアサ)はHari Raya Aidilfitri(ハリラヤ・アイディルフィトリ)とも呼ばれ、イスラム教徒の断食月(ラマダン)明けの休日を指します。
イスラム教徒は1年に1度、約1ヶ月に及ぶ断食(プアサ)を敢行し、その断食が明けたことを祝うお祭りがHari Raya Puasa(ハリラヤ・プアサ)なのです。
人口の60%以上がイスラム教徒のマレーシア1年で最もおめでたい日のひとつとされ、新調した服で出かけたり家やお店がデコレーションされたりと町中がお祭りムードに包まれます。
《ラマダンとは?》
「ラマダンRamadan」は断食をする期間(月)のことで、約1か月ほど日の昇っている間一切の飲食をしないことを指します。
断食といっても何も食べないわけではなく、日の昇っていない日没から日の出までの間に食事をとるのです。
ラマダン期間中多くのムスリム(イスラム教徒)の人々が飲食を止めますが、外国人旅行者などのイスラム教徒以外には強制されません。
2021年のラマダンとハリラヤ・プアサの日程
2021年のラマダン期間:2021年4月13日(火)~5月12日(水)
2021年のハリラヤ・プアサ:2021年5月13日(木)、14日(金)【全国で祝日】
2021年4月13日(火)ラマダンの始まり(アワール・ラマダン/Awal Ramadan)
【地域】ケダ州、ジョホール州、マラッカ州ラマダン開始日はと呼ばれ、ジョホール州、マラッカ州、ケダ州では祝日
2021年4月29日(木)クルアーン啓示の日(アル・クルアーン/Al Quran)
ラマダンが半分過ぎた頃で、預言者ムハンマドが初めて天使天使ガブリエルからコーランの啓示を受けた日とされる
【地域】クアラルンプール特別市、プトラジャヤ、ラブアン島、ケランタン州、セランゴール州、トレンガヌ州、パハン州、ペナン州、ペラ州、ペルリス州で祝日
イスラム暦が1年を354日とする太陰暦を使用しているため、ラマダンの時期は毎年11日ずつ早くなっています。
ラマダンからハリラヤ・プアサまでの流れとお祝いの仕方
◆ラマダン期間
ラマダン期間は日没から日の出までの間に食事ができるため、日没が近づくと屋台や飲食店がにぎわい始めます。
ラマダン・バザーと呼ばれる食事を販売する場所があちこちに立ち、お肉や魚などの定番マレー料理以外にもココナッツミルクで餅米を炊いたルマンなどさまざまなることを買うことが可能です。
食事が済んだら白の礼拝用の服に着替えて、祈りのために礼拝所へ向かいます。
◆アル・クルアーンがすぎるとお祝いムードが高まる
ラマダンを半ばごろにある「預言者ムハンマドにコーランが啓示された大切な日アル・クルアーン(Al Quran)」がすぎるとハリラヤプアサのお祝いムードが高まっていきます。
イスラム教で神聖な色とされる「緑」を基調とした飾りや服がたくさん売られ、多くのお店でお祝い菓子の定番「クエ・ラヤ」の材料が販売され、ハリラヤ装飾の定番「クトゥ・パット」(※)がたくさん飾られます。
※クトゥ・パットとは餅米をヤシの葉で包んだもの。クトゥ・パットに似せた飾りを飾るのが定番。
▼クトゥ・パット
新年は新年はハリラヤプアサの月から3ヶ月後に定められていますが、ハリラヤ・プアサには新年やお盆と同様の意味があります。
ハリラヤ・プアサを迎えるまでに家を修理し大掃除し、バジュ・ラヤと呼ばれるハリラヤに着るマレーの衣装を家族でお揃いとなるよう新調します。
▼家族でお揃いの衣装
家の掃除や衣装の準備と共に、家族に振舞う料理やドゥイ・ラヤ(いわゆるお年玉)を子供たちのために用意します。
◆ハリラヤ・プアサ
ハリラヤ・プアサの数日前にはBalik Kampong(バリッ・カンポン)と呼ばれる里帰りが始まります。
Balik Kampong(バリッ・カンポン)はおおよそ1週間ほど、イスラム教でなくともハリラヤ・プアサ前後が学校や企業が休日となるため里帰りや旅行で高速道路は大渋滞となります。
一方首都クアラルンプールは人が少なくなり、日頃の渋滞が嘘のようにガラガラとなります。
ハリラヤ・プアサ当日の朝マレーの人々は礼拝に行き、お祈りが終わると先祖のお墓参りに行きます。
新調した家族お揃いのマレー衣装を着て家族や親戚、友達、同僚などとご馳走を囲み大勢で断食明けの食事をいただきます。
▼サラーム
ハリラヤ・プアサの朝のお祈り後約1ヶ月に渡って親戚、友人宅を訪ね、サラーム(マレーの握手)を交わし、「Maaf Zahir dan Batin」と過去1年の許しを請い、許し合い、そして「Selamat Hari Raya」と挨拶しハリラヤプアサを祝います。
まとめ
Hari Raya Puasa(ハリラヤ・プアサ)は日本の新年、お盆と同じような意味を持つとても大切な日です。
なかなか感じることのできない雰囲気や、ハリラヤ・プアサならではの装飾、食事など楽しんでみてはいかがでしょうか。