シンガポールの新型コロナウイルス感染状況と対策から学ぶ③

新型コロナウイルス感染の世界的感染拡大がとまりません。2月末まではある程度制限できていたと思われていたシンガポール(詳しくはシンガポールの新型コロナウイルス感染状況と対策から学ぶ②)も、2月29日には感染者が100名に達し、シンガポール保健省(MOH)が公表する3月以降の国内感染状況と規制内容にも急速な変化がでてきました。

 

1. 3月3日、遂に日本が感染予防措置対象国に追加される

2月から懸念していた通り、3月3日時点で感染予防措置の対象となっていた中国(感染症例10,538件)、韓国(感染症例4,812件)、イタリア(感染症例1,835件)、イラン(感染症例1,501件)に続いて、遂に日本(感染症例268件)に対しても不要不急の渡航延期が勧告されました。しかしこの時点ではまだ、イラン、イタリア北部、韓国を渡航歴に持つ新規入国やトランジットの禁止、シンガポール市民や永住権(PR)保持者、そして長期滞在ビザ保持者に対して課せられていたSHN(Stay-Home Notice/シンガポール帰国日から14日間の外出禁止)措置の対象には、日本は含まれていません。

 

2. 3月12日、規制対象範囲を欧州諸国に拡大

13日シンガポール保健省(MOH)は12日時点での感染症例総数(187件)の約25%が国外からの流入であり、過去10日間で23件の流入例(新規症例数の約1/3)のうち、欧州諸国への旅行歴がある症例13件、インドネシアからの流入例6件が含まれるとして、イタリア、フランス、スペイン、ドイツへの不要不急の渡航延期を勧告しました。16日から、過去14日以内に新たにフランス、スペイン、ドイツを渡航歴に持つ新規入国やトランジットの禁止、シンガポール市民や永住権(PR)保持者、そして長期滞在ビザ保持者に対してSHN措置が課せられましたが、この時点でも、まだ日本は含まれていません13日には、国内感染症例は200件に達しました。

 

3. 3月16日、SHN(Stay-Home Notice)対象に日本からの渡航者を追加

おそらく13日の発表で欧州諸国に渡航歴をもつシンガポール人にSHNが課せられた影響でしょう、15日の発表では12日から14日までの間で海外在住シンガポール人が一挙に帰国したことにより、新規感染症例が3日間で25件と一気に増加しました。これにより、シンガポール国民に対して即時に不要不急の全ての海外渡航を延期するよう勧告がだされました。

また、新規流入症例の1/4以上がASEAN諸国からの流入であったこともあり、急遽17日から過去14日以内に新たに日本・ASEAN諸国・スイス・英国を渡航歴に持つ全ての渡航者(市民・永住者・長期滞在ビザ保持者・短期滞在者)に対してSHN措置が課せられました。

ちなみに入国時に発熱などの症状がある場合、検査所で新型コロナウイルス検査(スワブ検査)の受検が義務化され、無症状であっても新型コロナウイルス検査(スワブ検査)を受けさせられる場合があります。さらにASEAN諸国の国籍を有する入国者はSHN要件に加え、事前にMOHから事前承認を得る必要があります。

この時点でMOHの定義では実質的な入国者は市民・永住者・長期滞在ビザ保持者に限られているかのように思えました。もちろん観光客は入国後2週間のホテル滞在をすることになるため、日本からの旅行キャンセルが相次ぎます。シンガポール側のホテルも全額返金など柔軟に対応できるところが多いです。

しかしながら、同日人材開発省(MOM)が発表した感染増加防止措置によると、過去14日以内に日本・ASEAN諸国・スイス・英国への渡航歴があり,シンガポールへの入国・帰国を予定している全ての労働ビザまたはIPA(In-Principle Approval Holders)所持者(扶養家族を含む)は、渡航前にMOMの承認が必要となります。つまりは、実質的な入国者はMOMから承認を得られた市民・永住者・長期滞在ビザ保持者に限られたのです。

実は同時期に23日のシンガポールへの帰国を予定していた私と私の家族(夫と子)も、賃貸アパートの所有者から帰国後のSHN滞在の正式な承認がされた文書を取得し、このMOMに会社から2度も申請したのですが、その後却下の結果を受け取りました。

この時点では、まだ誰もが「承認をもらえるはず」と思って申請しているので、なぜ却下されたのか、申請元の会社とその仲介業者、私共に誰一人正式な理由は分かっておりません。

続きはシンガポールの新型コロナウイルス感染状況と対策から学ぶ④

日本の川育ち。海を越えシンガポールに渡りました。

日本の川育ち。海を越えシンガポールに渡りました。

ICONIC

東南アジアにいながら、実は南アジアが専門。日本の低気圧が苦手で、常夏のシンガポールでは何故か活力がみなぎる。小籠包とJolliebeeを愛する外資系ウーマン。日本に残るサラリーマンの夫を連れてくるため、戦略検討中。

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