【経験者が教える】1週間以上も高熱が続く「デング熱」の予防法

高温多湿の熱帯性気候に属しているフィリピン。
季節は大きく雨季と乾季に分けられます。雨季は6月から10月で、乾季は11月から5月。乾季の中でも、3月から5月は特に年間でもっとも暑い時期です。

熱帯地方おなじみ短時間の突発的豪雨(スコール)の風景

さて、8月現在、雨季の真っ只中。フィリピンの雨は、一日中降り続くことはあまりなく、午後に一時的に激しい雨が降ることがほとんど。そうはいっても、雨季は時間ごとに天気を予測することが難しいので、折り畳み傘が手放せません。

こんなフィリピンの雨季に、気をつけたい病気といえば、「デング熱」!みなさん、デング熱という感染症をご存知ですか?

 

デング熱ってどんな病気?

デング熱は、蚊(ネッタイシマカやヒトスジシマカ)に刺されて4~7日間程度の潜伏期間の後、高熱・頭痛、筋肉痛、骨関節痛、倦怠感などの症状が表れる病気です。通常、1週間から10日ほどで熱が下がり回復します。しかし、重症化するとデング出血熱やショック状態に陥るケースもあるのです!

蚊を媒介として感染する病気のため、蚊が増える雨季は特に、蚊に刺されないように気をつけなければいけません。

今回、デング熱について取り上げたのは、私自身が3年前にデング熱に感染しているから。フィリピン大学ディリマン校の留学生だったときに、デング熱に感染。救急車でボニファシオ・グローバル・シティにある、セントルークス・メディカル・センター(St. Luke’s Medical Center)に運ばれました。

 
写真は病院の朝ごはん(5つ星病院なので、食事もクオリティが高かった)。

フィリピンセントルークス・メディカル・センターの入院食(白ご飯、目玉焼き、タイ料理で肉類とカミメボウキをナンプラーとオイスターソースとともに炒めた料理)

ただ、食欲がなくほとんど食べられませんでした……。ちなみに、日本で加入した保険のおかげで、デラックスルームの個室に入ることができました。

幸い重症には至りませんでしたが、8日間高熱が続き、身体が筋肉痛のように痛み、食事も思うようにとれませんでした。もう二度と感染したくない……という強い気持ちで、今回の記事を書いています。

 

デング熱予防には、蚊に刺されないことが一番

デング熱はデングウイルスを持つ蚊に刺されることで感染するので、人から人へ感染することはありません。しかし、2016年現在、市場化されたデングウイルスのワクチンはまだありません。そのため、蚊に刺されないようにすることが唯一の予防法です。

私が現在も実践している、蚊に刺されないための予防法をご紹介します!

外出するときの予防法

・長袖と長ズボンを着用し、露出を避ける
・虫除けクリームを塗る(フィリピンではクリームが一般用に販売されています)
・水たまりに近づかない(水たまりは蚊が卵を産むため要注意!)
・昼から夕方はできるだけ外出を控える(ヒトスジシマカは特に昼から夕方にかけて吸血します!)

屋内にいるときの予防法

・水回りを濡れた状態にしない
・蚊取り線香を置く
・鉢植えハーブを窓に置く
・ベッドにモスキートネットを設置し、寝ている間も蚊をブロック!

上記対策の中でも、モスキートネットはかなりオススメ!寝ている間に蚊に刺されないかと心配する必要がありません。写真は、大学の寮に住んでいたときに愛用していたモスキートネットです。

部屋内に設置されたモスキートネット

また、蚊はハーブの匂いを嫌います。蚊取り線香の匂いが苦手な方は、代わりにハーブを育ててみてはいかがでしょうか。

 

日本人はデング熱にかかりやすい?

私がフィリピン大学の留学生寮で暮らしていたときには、私を含め何人かデング熱に感染しました。当時、約100名ほどの留学生の中で、10名ほどの生徒が病院に送られていたと思います。

寮の管理人いわく、毎年、東南アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカ、日本、韓国、中国などさまざまな国から留学生が来ている中で、日本人はダントツで感染率が高いのだとか。きっと衛生面がよい日本の環境で育った人たちは、フィリピンの雨季に体調を崩し、免疫力も低下することが多いのでしょう。

フィリピンの雨季を健康に過ごすために、今回ご紹介した予防法をぜひ実践してみてくださいね。

好きな食べ物はタコス

好きな食べ物はタコス

カジコ(外部ライター)

カジコと申します。フィリピン人の楽観的でなまけものなところに惹かれ、フィリピンのマニラに住みはじめました。いまは愛しい彼氏と、のんびりマニラの生活を楽しんでいます。好きな食べ物はメキシコ料理のタコスです。

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