ホーチミンでは夜になると、ホームレスの人々を見かけます。
彼らは家がなくて、家族とも離れていて、一人ぼっちで歩道でスヤスヤと眠っています。
そんな時、枕元にプレゼントを置いてくれる、仏様のような人が現れるそうです。
いったいどういう事なのでしょうか?
深夜にホームレスの人々を訪ねる
その正体は、「サイゴンハートフル活動」を行うホーチミン市の大学生達です。この活動には200人ほどのメンバーが参加しています。
彼らはボランティアやスポンサーなどの関係者と連携し、袋ラーメンや牛乳などの食料品を用意します。集まった400個の「プレゼント」を持って、夜11時にホームレスの人々が過ごしているエリアへと向かいます。
寝ている人々を起こさないよう、こっそりと側にプレゼントを置いて去っていきます。まだ起きている人には、プレゼントをあげて少し雑談してから次へ向かいます。
この活動は毎月2回行われているそうです。
ボランティア活動の本質
もちろん、このプレゼントで貧しい人々が裕福になれる訳ではありません。しかし、ほんのちょっとしたプレゼントでも、困っている人の役に立ちたいという活動が、プレゼントを贈る側・受け取る側の心を暖かくしてくれます。
この活動で一番大切なことは、プレゼント自体の価値ではなく、人を思いやる心だと思います。
社会に大きく貢献してくれる若者たち
このような学生達のことを、私は誇りに思います。本当は家でぐっすり寝ていたい時間のはずなのに、暗くて狭い路地へと出向いて、ホームレスの人々と喜びを共有しているのです。
一人ひとりの活動規模は小さくても、こうしてチームとして活動していれば、ホーチミン市にとっても良い影響をもたらしてくれると思います。
このブログを書くことを通して、ホーチミンに住んでいる外国人の方々に向けて、ベトナム人しか知らない価値ある活動をお知らせすることが私の目標になりました。
以前は散歩中に道端のホームレスの人々を見かけるだけで、悲しい気持ちになりましたが、悲しくなるだけで実際に何もしませんでした。しかし今は、ブログを書くことをきっかけに、ボランティア活動を知ることができました。
そして知ることができた後に、それをずっと忘れずにいて、思いやりのある行動に移すことが大切なのだと思いました。