2015年8月に、ホーチミン市内初のトリックアート美術館としてオープンした「Artinus 3D Art Museum」。今回は、ホーチミンの新観光スポットとして注目を集めるこの美術館についてご紹介します!
Artinusがあるのは、ホーチミン中心部からは少し外れた、7区のヒムラム新都市区というエリアですが、1区中心からはタクシーで15分ほど(目安片道100,000VND = 約498円)で到着します。
入口。騙し絵美術館ならではの「ハリボテ感」が、ベトナム版だとより強調されている気がするのは私だけでしょうか。
入場料は、表記によると平日200,000VND、土日220,000VND……のはずなのですが、私が訪れたのは日曜だったにも関わらず、何故か要求された入場料は180,000VND(896円)。何の説明もなかったので理由は謎ですが、お得だったのでそれ以上の追及はせずに入場。
総敷地面積4,000㎡という広大な敷地に展示されたトリックアートは約70点で、それぞれ異なったテーマによる9つのエリアに分かれています。
<アクアゾーン>
海の中をイメージしたエリア。
人魚にもなれます!!人魚好きの私はこの付近だけでテンションが上がってしまい、早くも第一ゾーンにて体力不足モードという残念なスタートに。
<アニマルゾーン>
ジャングルで動物と戯れられます。
写真から抜け出したワニと、やんわり交流。
<名画ゾーン>
ミケランジェロの「アダムの創造」。しかしここで神が命を吹き込む先は、アダムではなく、何故かベトナムコーヒーに変わっています。
おや、モナリザの様子が……?
<ベトナムゾーン>
そんな名画ゾーンで匂わされたところから続く美術館中のハイライト、ベトナムならではのアートが体感できるベトナムゾーン。それぞれの地方からインスパイアされた世界観になっているとのことですが……
未来都市ホーチミン。
なんと、シクロもバイクも空を飛んでいます。
サパ。
これは、棚田の美しさを生かした綺麗な絵で、良い写真が取れるのでオススメ。
<エジプトゾーン>
エジプトゾーンと銘打たれるほどエジプトらしい感じは特になかったのですが、とりあえずトイレ横の緊急事態ミイラちゃんを助けてあげましょう。
しかし肝心のトイレ付近は、何の脈略も無く氷のアートに変わっており、エジプト感はゼロ。ちなみに内部は超普通のごく一般的トイレでした。
<ファンタジーゾーン>
不思議の国のアリスに妖精と神獣を投入しました、といった様相の、いろいろごちゃごちゃカオスファンタジー空間。
あふれ出る中二病感。
<巨大ゾーン>
人間が小さくなったような構図を体感できます。
金魚気分を満喫。ネコの目が完全に正気を失った光を放っているので、恐怖心があおられます。
<奇妙ゾーン>
絵画+一工夫によって、よりおかしな写真が撮れるようになっているエリア。
本来であれば、左に座った人間が巨人っぽく見えておもしろい、というアートなのですが、片方だけに座って撮ったので、ただの孤独なミニチュア人間が完成しました。
<ラブゾーン>
どのへんがラブなのかというと、やけにハートがいっぱいなだけです。「デートで来たカップルは、最後にいちゃいちゃすることで満足して帰ってください」といった安直な目論見が感じられるコーナーです。
カップルで行かなかったにしても、さほどラブ感満載ではないケーキアートなどもありますのでご安心ください。
そして、力尽きてやる気が無くなったっぽい安フォントのお別れに見送られて出口へ。
「見に行く」というよりは、完全に「写真を撮りに行く」という楽しみ方をするのが正しいトリックアート美術館ですが、普通のトリックアートには必ずある 「この位置から写真を撮りましょう」といった床の案内が、この美術館では、気まぐれでところどころ無かったりするので、撮影の際は多少戸惑いました。
ですが、日本や他国のトリックアートには無い、「ベトナムならでは」のアートが多々あるのがこの美術館の魅力ですので、ちょっと変わった観光先をお探しの観光客の方にとっても、おもしろい体験ができることかと思います。
また、この日は日曜の午後でしたが、さほど混むことも無くゆっくり写真も撮れたので、在住の皆さんにおいても、特に小さなお子さんのいる家族連れやカップルのデートにはオススメです。
是非、新しいホーチミン観光の一つとして、トリックアート美術館「Artinus」を楽しんでくださいね!
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【 Artinus 】
住所 : 2-4 Road 9, Him Lam Residential Area, Dist.7, Ho Chi Minh
開館時間: 9時~22時
入館料 : 平日 200,000VND(約995円)、土日祝 220,000VND(約1,095円)身長90cm以下のお子さんは無料