ホーチミンで「焼肉」といえば、観光客の方によく知られているのは「ヤギのおっぱい焼肉」。また、市内のお店は、日本式か韓国式の焼肉屋さんがほとんどですが、そのどれとも違う「肉塊ベトナム焼肉」の存在をご存知でしょうか？ 今回は、一日限定肉食系女子として、ベトナム式焼肉体験してきましたのでご紹介します！
ホーチミン在住暦の長い皆様から、「肉の塊が食べられるよ！ 」という至極魅力的な文言によるお誘いを受け、私が今回連れて行っていただいたのは、ホーチミン市内から約30km北西へ向かった先にある、クチのお肉レストラン。
「クチ（Cu Chi）」といえば、ホーチミン近郊観光の王道「クチトンネル」のイメージが強く、観光客の方も一度は足を運ばれることが多いエリアですが、まさか乙女の憧れ「肉塊」にありつける穴場が存在するとは思いもしませんでした。
ちなみに、世間一般の「乙女」は肉塊にさほどの憧れを抱かないという事実も存じておりますが、広い世の中、特殊な嗜好の乙女も存在するということでご容赦いただければと思います。
私は今回、お友達の車に乗せてもらいましたが、現地にて、ホーチミンから別でバイク移動のツーリング組と合流。車、バイク、共に所要時間は一時間ほどです。
お店の名前は「Hong Đao」。
看板横には、焼肉といったい何の関係があるのかはわかりませんが、キリンのオブジェがそびえたっており、店としては見つけやすいです。ちなみに、キリンの肉が置いてあるとかそういうことではないようです。
店内。この他、外にもテーブルがあり、座席数は多いです。オープンエアーなので、暑さは覚悟の上で挑まなければいけませんが、何故かお手洗いだけは冷房がキンキンに効いています。暑さの限界が来た際はトイレへ逃げ込みましょう。
ここは、お肉中心とはいえ普通のレストランなので、料理の品揃えも豊富なのですが、我々は到着早々注文完了し、メニューを手にすることすらありませんでした。なぜなら我々の今回の目的は、焼肉、肉、肉塊、ただそこにしかなく、他の料理には微塵の興味すら抱いていなかったからです。
そしてやってきました、Bo Nuong Moi、牛生肉1kg分！！
多少の遠近法は入っていますが、顔と比較してもこの大きさ！
お皿に入っている油をまぶして、塊のまま焼きます。
いろんなコンロでひたすら焼きます。
更にお肉を追加して、
肉塊パラダイス！
この塊のままかぶりつきたいところですが、さすがにこの大きさだと中が生焼けですので、欲望を抑えていったん切り分けて、
また焼きます！！
なんという美しい光景でしょう。
網いっぱいに焼かれたお肉で満たされたいという乙女の甘い願望･･････日本で1kgの肉塊を食べるなんてことは、金銭的にも、体裁的にも難易度が高い所業ですが、ここベトナムであれば、周囲の視線も気にせず肉食に没頭したところで、「日本人はよく肉を食うなあ」と周りに思われる程度なので、とってもイージーモードで叶っちゃいます！
気になるお値段は、1kgあたり360,000VND。（約1,753円）
ちなみに、このお店のおもしろいところは、肉を部位によって分けるという概念が無いのか、「肉は肉！ 」という大雑把さで管理されており、フィレ肉も肩肉もモモ肉もすべて一緒くた、どの部位が出てくるかは運次第という点。この日、注文一発目のお肉は多少硬さがありましたが、二発目のお肉は、やわらかジューシーで大変美味、このお値段とは思えないハイレベルなお肉を楽しむことができました！
と、ここまで盛り上げておきながら「肉を1kg食べたがる」という人種の存在がさほど一般的ではない（特に乙女には）という当然の現実にも思い当たるわけですが、お肉は500gからでも注文可能ですし、大人数で分けて食べれば、よりリーズナブルに楽しむことができます。
インパクトある美味しい焼肉がお安く食べられる、ホーチミン近郊の意外な穴場スポットですので、お肉好きの皆様、機会があれば是非味わいに出かけてみてくださいね！
今回は、端から「肉塊」に照準を絞った訪問だったため、完全なる肉レポになってしまいましたが、こちらは地元の方からも人気のレストランで、ベトナム風のおかゆや鍋等、好評メニューも品揃え豊富です。
観光客の皆様には、少し行きづらい立地ですが、車チャーターでクチトンネルへ行くプライベートツアーなど組まれた際は、食事時にお立ち寄りされては如何でしょうか。
在住の方のバイクツーリングにもちょうどいい距離ですが、道中、日陰が生まれるような高い建物が特に無い一本道なため、炎天下の熱中症対策にはお気をつけください。
またね！
【お店情報】
Lang Nuong Hong Đao
住所：171, Quoc Lo 22, Xa Tan Thong Hoi , Cu Chi, TP. HCMC
電話： (08) 22454654
地図：
