ベトナムのデザート・スイーツといえば、チェー(ベトナムぜんざい)や、バインフラン(カスタードプリン)が有名ですが、近頃は現地のオシャレな若者に「かき氷」の人気が高まっています。
年中常夏のホーチミンにあるかき氷屋さんは、涼を求めるお客さんで連日大賑わい。今回はそんなホーチミン市内に多くあるかき氷屋さんの中から、人気のお店をテイスト別にご紹介します。
ベトナムで人気のかき氷① 韓国系パッビンスがある「Bingsuya Coffee」
Bingsuya Coffee (27B Nguyen Dinh chieu, Dist1)
2016年4月にオープンした店舗。広々とした店内で、近隣に住む韓国人の方も訪れます。男性一人のお客さんも結構いらっしゃるので、気兼ねせず入れると思います。
メニューはこちら(2016年オープン直後の写真です)。求肥ののった、韓国でいうパッビンス「Bingsu Banh Gao」が売りのようですが、その他フルーツ系も充実しています。
私が選んだのは、異形の見た目だった、黒いかき氷・BINGSU OREO。
Sサイズで69,000VND(約332円)です。右のイチゴヨーグルトは59,000VND(約284円)。
韓国式のミルク氷を細かくした「ビンス」。ガッツリ食べるのは初めてだったのですが、中から氷とは思えないココナッツフレークのような形状のものが掘り出されてきたので驚きました。しかも、長々と放置していても全然溶けないのに、口に入れると確かに氷!さらに食べ進むと下の方にはミルクアイスが!
上にかかっているのは、オレオのクッキー部分を細かくしたココアパウダー。これだけふんだんに盛ってあると、食べる時にどうがんばってもボロボロこぼれて…。しかも黒いのでトレイの上でそれが目立ち、少し恥ずかしい思いをする羽目に(笑)
日本でイメージするかき氷とは見た目も味も違いますが、サラサラとした新食感で、私にとっては衝撃的な美味しさでした。次回は売りメニューの「Bingsu Banh Gao」を試しに行きます。
ベトナムで人気のかき氷② 日本風のかき氷を楽しむ「カマクラ カフェ」
カマクラ カフェ (21 Phan ke Binh, Dist1)
引用:https://www.facebook.com/kamakuravn/
日本人が経営するオシャレなカフェ。現在は改装されており、写真よりもさらに可愛い内装になっています。
インスタ映え確実なので、ぜひ訪れてほしいお店です。外観の写真を撮るだけでも…!!
日本らしさ全開の桜のかき氷がこちら。
引用:https://www.facebook.com/kamakuravn/
他にも日本でおなじみの、抹茶や小豆がかかったかき氷もあります。パンケーキやパスタ、日本食、ドリンクなども充実していて、ランチやおやつの時間にぴったり。日本人在住者にも知られている人気店です。
そしてこの店、味はもちろんなのですが、何よりリーズナブル!ほとんどのスイーツ類はワンコインでお釣りがきます。
但しオーダーから出てくるまで時間がかかる事もあるので、余裕がある時に行くのが良いと思います。
ベトナムで人気のかき氷③ 若者に大人気!1杯180円の映えかき氷「FUWAGORI」
FUWAGORI (35 Ly Tu Trọng, Dist1)
引用:https://www.facebook.com/fuwagorivietnam/
東京中目黒にあるかき氷店FUWAGORIのホーチミン店です。
入り口にいる大きな白くまがドーーーーンとお出迎え。グエンフエ通りやビンコムセンターなど、観光地のど真ん中にあり、ベトナムの若者や観光客でいつも賑わっています。
引用:https://www.facebook.com/fuwagorivietnam/
装飾もカップのデザインもかき氷もすべてが可愛い、そしてALL35,000VND(約180円)という衝撃の安さ。
かき氷らしいガリガリ感はなく、フワッフワのとろける味がとにかく美味しいです。日本でも人気のお店の味が、ホーチミンで楽しめるなんて感動です!
その他(閉店した店舗)
【日系】SNOW CAFE (103 Truong Dinh, District 3)
2015年12月オープンの、日本人オーナーさんによる新食感「スノーパウダー」かき氷屋さん。北海道産牛乳をベースに作るスノーパウダーは、かき氷というよりもふわふわの粉雪のようで新しいと話題です。
店内は、畳の座敷席もあって落ち着ける雰囲気。
メニューはこちら。南国ならではのトロピカルフルーツを生かしたカラフルなものが多いです。
その中でも、様々な果物が盛られた「Treasure Box」をオーダーしてみました。Sサイズで69,000VND(約332円)です。
イチゴ、マンゴー、パイン、ドラゴンフルーツ入り。日本かき氷の「削った氷」感とも韓国ビンスのフレーク状ともまったく異なる、本当に粉のような冷たいふわふわ感。感触を例えるならば、まさしく粉雪!
それだけ繊細な質感ですので、溶けるのがものすごく速いです。ノロノロ食べたせいで、後半戦は液状のミルクジュースのようになってしまいましたが、よくよく店内を見渡したら、店員さんのTシャツの背面に「snow magic melts within 10 minutes(氷の魔法は10分以内に溶ける)」というような忠告にも似たメッセージを発見しました。
なんて儚い……そんなところにも、日本的な刹那の美しさを見た私は、形状が変わっても美味しいミルクジュースをありがたく最後まで飲み干したのでした。
「昔ながらの日本のかき氷」とはまた違う、デリケートでセンシティブな新食感を、日本クオリティで味わうことができます!
【ベトナム系】Hokkaido Snowie (57A Ly Chinh Thang)
このお店がある道を私はよく通るのですが、オープン前工事段階の「Hokkaido snowie will open soon!!」という垂れ幕状態がおよそ1年も続いていました。もうきっとこのままOpenすることはないんだろうな…というベトナムあるあるを勝手に思い描いていたところ、そんな予想に反してめでたく開店。ハノイの人気カフェのホーチミン1号店です。
店内はオシャレで、老若男女のベトナム人の方で賑わっています。
メニューはこちら。
まず左側のページがおかしい。どう見ても氷じゃない。よく見ると、「POPCORN SNOW ICE」などと銘打たれていますが、ポップコーンと氷の相性を想像しただけで、何故このような取り合わせの商品化に踏み切ったのか疑問です。
今回の私は「かき氷」を食べに来ているわけですから、気を取り直して右のページに進んでみましたが、今度は、メニューの日本語表記がすべてマンゴーとイチゴ。とりあえず日本語が書いてあれば雰囲気出るから、意味は多少間違っててもOK!といった適当さが滲み出ています。
結局注文したのは、ベトナムらしさを感じたタロイモカキ氷(+あんこトッピング)。44,000VND(約212円)でした。
乗っている赤いツブツブがイクラにしか見えませんが、訊いてみたところ、どうやらその正体は「ザクロタピオカ」なる未知の物体だったようです。ちなみに食感はイクラそのもの(味はよくわかりませんでした)。
全体的にタロイモアイスという感じで、全然甘くなくあんこもさっぱりした感だったので、甘いものが苦手な男性にはウケがいいのではないでしょうか。
ポップコーンかき氷のような、メニューをネタとして楽しむといった目的の際にも、その真価を発揮するお店であるように思います。
いろんな意味でベトナムならではのかき氷を試してみたい方は、トライする価値ありです!
今回は一部のお店しかご紹介できませんでしたが、Bingsuブームのときに街を歩けばBingsuの看板にあたり、日系がブームのときは日本式や日本初上陸を推すお店が目に入ります。それぞれ特色があり食べ比べも楽しいですので、ベトナムデザートをちょっと食べ飽きたという皆さんは、ぜひカキ氷屋さんも開拓してみてくださいね。
特に暑い時期になると、ホーチミンの気温は36度と猛暑!ひんやり冷たいカキ氷で、暑い日中を乗り切りましょう!