インドネシアに行ったことのある人なら一度は目にしたことがあるであろう、道路を颯爽と駆け抜ける緑のバイク。
その名はGojek。徒歩での移動が難しいジャカルタですが、その不便さ故に登場したバイクタクシーがGojekです。
安価かつスピーディに目的地まで連れて行ってくれるバイクタクシーで、渋滞のひどいジャカルタで車がなかなか捕まらないときも、Gojekさえ呼べばすいすい移動できちゃいます。
Gojekの前身?インドネシアの「Ojek」市場
渋滞がひどいインドネシアでは、Gojekが流行る以前からバイクタクシー業が盛んでした。バイクタクシーは、インドネシア語でOjekと呼ばれています。屋台やバス停周辺にOjek乗り場が多く点在しています。
基本的に運賃は運転手との交渉制で、相場は15,000~20,000ルピア(約150円前後)。しかし、運転手によってはぼったくろうとしたり、わざわざ遠回りをして多額を請求したり、目的地ではない場所へ連れて行くという事件が起きたり…。後ろ向きなイメージも相まって、初心者が乗りこなすのは難しいという印象がありました。
バイクタクシー市場の革命児「Gojek」
そんなOjek市場に彗星の如く現れたのがGojekです。
GojekはOjekをもじったバイクタクシーブランド。なんと、アプリで予約すれば5分足らずで現在地まで迎えに来てくれます。料金は予めアプリで提示されていて、ジャカルタ市内なら殆ど一律15,000ルピア(約130円)。
もちろんバイクなので、渋滞とは無縁です。すいすいと目的地まで運んでくれます。
そして何より、Gojekはクリーンな営業スタイルに定評があります。かつてのバイクタクシーは、ぼったくり等で何となく暗いイメージが先行していましたが、Gojekはそれを一新しました。
乗客一人ひとりに新品のマスクとヘアカバーを無料で支給し、雨が降ればカッパまで貸してくれる徹底ぶり。さらに目的地に到着したら、アプリで運転手を5段階評価することができます。そのため、運転手は笑顔できびきびと行動してくれます。
Gojek人材育成にもしっかり力を入れているようですね。これなら、女性や外国人でも抵抗無く利用できます。
宅配市場でも勝負!バイク宅配サービス「Gojek」
Gojekはタクシーに留まらず、多様なサービスを提供しています。その1つが宅配サービスです。運転手が代わりにお店まで行って商品を購入し、自宅まで届けてくれるのです。雨の日や出かける時間が無い日に使えるサービスです。
他にも、掃除代行サービスや、特定のバス停まで運んでくれるサービスもあるようです。クレジットカードを連動させておけば、キャッシュレスでの利用も可能です。
Gojekのイメージのよさ、そしてアプリで呼ぶ → 乗る → 評価するというシンプルな使用方法が功を奏し、Gojekの数はインドネシアで急激に増えています。移動手段として、車より一般的になる日も近いかもしれません。