イスラム教のラマダーンはお祭り!?「ハリラヤ・プアサ」はまるでお正月

イスラム教のラマダーン中(断食)のイルミネーションの光景

みなさんは「ハリラヤ・プアサ」をご存知でしょうか?

イスラム教のラマダーン(断食)明けを祝うお祭りのことで、この日はシンガポールでは祝日。シンガポールでは、ラマダーンの期間中はイルミネーションが施されたりナイトマーケットが開催されたりと、意外にもとても賑わっているんです!

 

ハリラヤ・プアサ(Hari Raya Puasa)とは?

イスラム教のラマダーン(断食)明けを祝うお祭りのことです。アラビア語では「イド・アル=フィトル」とも呼ばれています。
ラマダーン期間はイスラムの暦「ヒジュラ暦」の9月に当たる時期であり、毎年日程が変わります。2016年は6月6日~7月5日でした。

そしてハリラヤ・プアサは7月6日。イスラム教における最大のお祭りであるこの日は、シンガポールは祝日でお休みです。

ラマダーン(断食)期間中は飲食が禁じられています。1ヶ月も断食するなんて、なんてつらい期間なのだろう……と思っていましたが、断食が行われるのは日の出~日没の間のみ。夜になると1日分の食事を摂取することができるのです。

 

シンガポールのラマダーンは?ナイトマーケットの様子

マレー系の人々が多く住むエリアのゲイラン地区では、ラマダーンの期間中はナイトマーケットが毎晩開催され、大変な賑わいを見せます。

食べ物の屋台にはたくさんの種類の揚げ物が並び、カラフルなジュースも大人気でした。また、ハンバーガーやアイスなど、シンガポールで話題の人気店も出店していて、長蛇の列ができていました。

イスラム教のラマダーン中(断食)のナイトマーケットの光景①

カロリーが高い食べ物ばかりなので胃がびっくりしそう……と心配になりつつも、とてもいい匂いで美味しそうです。

 

ラマダーン明けの準備品も調達できる

食べ物だけでなく、ヘナタトゥーのお店やファッション、アクセサリー、テーブルウェアといった雑貨のお店、なんとカーペットのお店まで並んでいます。

ここで衣服を新調したり、調度品を揃えたり、お祝いのお菓子を買ったりと、ハリラヤ当日に備えて準備を行うのです。

イスラム教のラマダーン中(断食)のナイトマーケットの光景②

イスラム教のラマダーン中(断食)のナイトマーケットの光景③

ナイトマーケットのBGMは意外にもノリの良いダンスミュージック!パフォーマーもダンスをしていて、まるで日本の縁日のような盛況ぶりです。

また、この期間のゲイラン地区は華やかにライトアップされていて、とても綺麗です。

 

ハリラヤ・プアサ当日の街はとても静か

ハリラヤ当日の街風景

ハリラヤ当日。朝から断食明けの礼拝を済ませた後、親族や友人の家を訪問し合って、一緒にラマダーン明けをお祝いします。そのため、いつも賑わっているイスラム系エリアには人がまったくおらず、閑散としていました。
イスラム系エリアのみならず、休日の夜は混雑している飲食街もお客さんはまばら。

知人に聞いてみたところ、イスラム系の人だけでなく他の宗教を持つ友人たちもハリラヤのお祝いに参加しているとのこと。複数の宗教がバランスよく共存しているシンガポールならではなのかもしれません。

ハリラヤは新年というわけではありませんが、まるで日本のお正月のようだなと感じました。ラマダーン期間中に旅行をすると、いつもとは少し違ったシンガポールの顔が見れて面白いですよ!


ゲイラン・ナイトマーケット
期間:2016年6月6日~7月5日(毎年変動)
場所:MRT Paya Lebar(パヤ・レバ)駅近く
Tanjong Katong Complex~Joo Chiat Complexの間

お酒と居酒屋と人間が好きです。世界で一番お酒がおいしく飲める場所を探し求めて、海外の酒場を放浪しています。最貧スラム街から天空ルーフトップバーまでお酒が呼べば何処へでも。未知との遭遇とお酒の誘惑という快楽の奴隷であること以外はごく普通の女の子です。たぶん、おそらく。

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