書道はベトナム人にとって馴染みのあるものです。
ベトナムの書道は1950年~1960年の間で発展が始まり、中国を始め日本や韓国からも影響を受けています。
ベトナムの書道は教育文化に大きく影響する
「字は体を表す」ということわざにもあるように、字はその人の人柄や性格、個性を表すと言われています。人徳のある人は綺麗な文字を書き、怠慢で大雑把な人は汚い字を書くと言われています。
ベトナムでも、昔は朝廷内で優秀な幹部を選ぶ際に、書道と武道の両方に優れた者が選ばれていたそうです。
引用:https://download.com.vn/docs/phan-tich-hinh-anh-ong-do-trong-bai-tho-ong-do/download
ベトナムの書道の書き方
ベトナムでは昔からの言い伝えによって、テトなどの祭日が近くなると、家族は書道の達人を訪れて彼らの作品を購入します。両親は子供達にその作品を見せながら、書道を練習させることによって、達筆な教養のある子供に育てるためです。
ほとんどの作品は「タム(Tam)」(心)、「ニャン(Nhan)」(忍)、「タイ(Tai)」(才)などの1文字もしくは短めのことわざが書かれています。
書道を書く際には、きちんと整った環境で書かなくてはなりません。まず、書道を習う生徒は先祖達に線香をあげなければなりません。そして精神を統一させ、書道を書くこと以外何も考えてはいけません。また、書く人はアオザイを着なければなりません。
引用:https://laodong.vn/archived/pho-ong-do-2013-vang-khach-692851.ldo
ベトナムの書道教室の普及
近年、ベトナムでは書道はお年寄りだけではなく、若い人も書道教室に通うほど広く普及しています。彼らが書道を習う理由は、長時間の勤務や勉強からのストレスを取り除くための、気分転換の一つとして捉えられているようです。
また、ベトナムに滞在している外国人の間でも、ベトナムの書道への関心が高まっているそうです。現在は英語で教えている書道教室も多くあるそうです。
テトシーズンでは、ファンゴックタン通りとグエンティーミンカイ通り(青年文化センターの近く)で、新年を祝う作品を書く書道の先生が約30人が集まりました。
書道は字を書くだけではなく、私たちベトナム人の文化的背景も学ぶことができます。それが書道に魅力を感じる理由の1つかもしれません。