ベトナムは日本より進んでいる?ベトナムと日本の教育の違いについて解説します

 

みなさんはベトナムの教育についてどんなイメージをお持ちでしょうか?

 

  • ベトナムの教育内容は?
  • ベトナムの教育レベルは?
  • 日本の教育とどう違うの?

 

このような疑問にお応えすべく、今回はベトナムの教育について日本との違いにふれながら紹介します。

 

「教育」というキーワードを通して、ベトナムにより興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

教育年数の違い

 

まず教育年数の違いについて紹介します。

 

日本は小学校6年間、中学校3年間、高等学校3年間の「6・3・3制」です。

 

義務教育は9年間となります。

 

一方ベトナムは、小学校5年間、中学校4年間、高等学校3年間です。

 

ベトナムの義務教育は、小学校が5年制(6~11歳)、中学校が4年制(11~15歳)でしたが、2020年7月から教育法が改正され、就学前の5歳児教育も義務化されました。

 

それにより、現在ベトナムでの義務教育期間は実質合計10年間となっています。

 

義務教育は公立の学校がほとんどで、管轄は教育訓練省(日本でいう文部科学省)が担当しています。

 

義務教育終了後は、日本の高等学校にあたる「公立普通中学校」に進学する生徒もいます。入学試験があり、3年制(15~18歳)です。

 

入学時期や新学期開始時期の違い

 

次に入学や新学期の時期について紹介します。

 

日本とベトナムの年間スケジュールは下記の通りです。

 

1学期 2学期 3学期

日本

4~8月 9~1月 1~3月

ベトナム

9月~旧正月前(1月末または2月上旬) 旧正月明け~5月 なし

 

日本は新年度が4月から始まります。

 

4~8月が1学期、9~12月が2学期、そして翌年1月から3学期がスタートする3学期制です。

 

一方ベトナムでは、新年度は9月から始まる2学期制を採用しています

 

9月~旧正月(1月末または2月上旬)前までが1学期となります。

 

旧正月明け~5月末までが2学期となります。

 

6~8月は長期休暇となる場合が多いため、ベトナムにあるインターナショナルスクールのサマーキャンプに通わせたりする家庭も多いです。

 

▼ベトナムのインターナショナルスクールについてはこちら▼

 

ベトナムで力を入れて取り組まれている科目は?

 

ベトナムの小学校の必修科目は

  • 国語(ベトナム語)
  • 外国語(主に英語)
  • 数学
  • 自然
  • 歴史
  • 地理
  • 情報技術 などがあります。

 

特に小学校で力を入れて取り組まれているのは、「情報教育」「数学」そして「外国語」です。

 

情報技術教育

小学校3年生から情報技術関連の科目がスタートし、早期からプログラミング言語を学びます。

 

カリキュラムの中では

  • ブロックを使って自動で動くロボットを組み立てる
  • パソコンで実際にロボットのコンピュータをプログラミングする

といった内容をおこなっているそうです。

 

ただ座って先生の授業を聞くだけではなく、「実際に自分で考えて動かしてみる」といった実践的な教育が取り入れられています。

 

数学教育

ベトナムには数学が得意な子どもが多いです。

 

たとえば、国際数学オリンピック※ではベトナムはとても強い成績を収めています。

 

公益財団法人数学オリンピック協会によると、2022年ノルウェー大会の国別順位でベトナムは4位(日本は8位)でした。

 

数学の教育内容は難易度が高い印象があり、もっと高い学歴を目指して塾に通う子どもがたくさんいるほど、数学に対する意識が高いです。

 

※国際数学オリンピックとは

世界の多くの国の高校生以下の算数・数学好きな生徒を選び、コンテストを通し生徒を励ましその才能を伸ばすために、毎年7月に国際数学オリンピック (IMO) が1959年より各国持ち回りで開催されています。

公益財団法人数学オリンピック協会Webサイトより

 

外国語教育

日本では、英語教育の制度が2020年度に改正されました。

 

小学3・4年生から「外国語活動」として英語学習、小学5・6年生では教科として「英語」が追加されました。

 

それまで小学校での英語の時間は、「英語に触れあう機会を設ける」という定義でしたが、必修化されたことによって国語や算数と同じく「評価される」対象になりました。

 

一方ベトナムでは、子どもの英語学習がいち早く進められ、2011年には小学校3年生での英語教育が必修化されました。

 

「幼稚園から英語に親しみ、2025年までに100%の生徒が小学校3年生以降の12年間にわたり学習できる環境を整える」ことを目標に掲げています。

 

ベトナムの都市部では、小学校1年生から英語教育を開始しているところも多くあります。

 

ホーチミン市では、小学校1年生から英語教育を取り入れており、「英語強化プログラム」を選択することもできるそうです。

 

さらに2018~2019年度より小学校で「統合的英語プログラム」の導入が始まりました。

 

ネイティブ教師が英語で数学、科学、英語の3科目を教えています。

 

小学校のうちから英語を使用して数学や科学の授業を受けることができるのは、とてもレベルが高いと言えるでしょう。

 

 外国語教育は英語を第一優先としていますが、他言語(フランス語、日本語、ドイツ語、中国語、韓国語、ロシア語など)の教育をおこなう学校もあります。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

 

今回は、ベトナムの教育事情について紹介しました。

 

ベトナムの教育や日本との違いについてまとめると、下記の通りです。

 

  • 義務教育期間は日本が9年間、ベトナムは10年間
  • 入学時期や新学期の始まりは日本と違う
  • ベトナムでは特に情報技術、数学、そして外国語に積極的に取り組まれている

 

この記事が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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ミーサオハイサン

気づけばベトナム在住歴9年目。クラクションの音も気にせず寝られる普通の主婦です。

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