前回に引き続き、オンライン上での英文履歴書(英文レジュメ)の応募方法についてお伝えします。
第一関門は、システムによるふるい落とし
英文履歴書(英文レジュメ)をネットにアップロードするにしろ、メールで送信するにしろ、応募先に届いた英文履歴書(英文レジュメ)は、採用管理システム(Applicant Tracking System)など何らかのデータベースに収められます。
最近では、AI(人工知能)を使って応募者をランク付け、採用担当者がより有力な応募者の英文履歴書(英文レジュメ)に先に目を通せるようなツールを使う企業もあります。
いずれにせよ、機械によるふるい落としに生き残って初めて、英文履歴書(英文レジュメ)を人間に見てもらえるということです。ですから、まずは機械による第一選考に通らなければならないのです。
キーワードを盛り込む
データベースに収められた英文履歴書(英文レジュメ)の内容は、キーワードをもとに検索されますので、応募職に応じたキーワードが英文履歴書(英文レジュメ)に含まれていることが必須です。
つまり、募集要項で使われているキーワード、鍵になる技能や資格を英文履歴書(英文レジュメ)に織り込まなければならないということです。具体的に、下記の例を見てみましょう。募集要項には、主な職務(job responsibilities)と応募要件(qualifications)が掲載されています。
Executive Assistant
Executive Assistant is responsible for supporting a team of executives with the following core responsibilities:
・Complex schedule management across time zones
・Global travel planning and arrangements
・English-Japanese interpretation mainly at meetings
Qualifications
・Experience providing executive support assistance at senior leadership levels
・Business level English and Japanese
・Intermediate MS Office skills
・Strong communication and organizational skills
・Self-motivated and able to juggle multiple responsibilities
下記の英文履歴書(英文レジュメ)では、上記の募集要項にあるキーワードを散りばめ(ハイライト部分)、それを裏付ける資格や経験を強調しています。
・5 years’ experience as Executive Assistant to senior executives in global organizations.
・Experience in assisting both Japanese-speaking and English-speaking executives with
– scheduling meetings with clients and business partners in Japan and overseas
– planning and arranging domestic and international travels
– interpreting at meetings and events
・Excellent communication skills in both Japanese and English: TOEIC 850
・Advanced computer skills: MS Office–Word, Excel and PowerPoint
・Self-starter;able to work on multiple projects simultaneously
・Strong organizational, administrative and follow-through skills
上記では、Profile/Qualificationsのみ掲載していますが、経歴(Professional Experience)でも同様に、キーワードを盛り込みます。
応募職種や業界への理解度が試される
筆者も、読者に依頼されて英文履歴書(英文レジュメ)を作成する際には、応募職と類似した募集要項をネット上でいくつも検索し、最重要視されているスキルや経歴を伝えるのに、どのような表現が使われているかを調べますが、募集要項だけでなく、その職種や業界で働く上で鍵になる経験、技能、資格を英文履歴書(英文レジュメ)に記載することが重要です。当然ながら、応募職や業界でのキーワードを把握しておかなければならないということです。