こんにちは、マレーシア在住のライター パンダンです。
以前にもお伝えしましたが、マレーシアは年に3回お正月があると言われています。というのも、マレーシア三大民族である、マレー系、中華系、インド系のそれぞれの新年(または準じた行事など)が祝日になっているからです。
イスラム圏の暦はヒジュラ暦(太陰暦)に基づいています。そのため1年が12ヶ月の私たちの暦とは毎年11日ほど日付がずれていきます。
2019年5月5日から6月4日まではモスリム(イスラム教徒)にとっては、ラマダン(Ramadan)の期間となっています。よく断食月と言われますが、日の出から日没前までの飲食を禁じる、というものです。ハリラヤ開けの新年を祝うハリラヤ・プアサ/アイディルフィトリ(Hariraya Puasa/Aidilfitri)を盛大に祝います。
クアラルンプール中心部の飾り付け
ラマダンのデコレーションで目をひくのが、星と三日月で、どちらもイスラム教のシンボルとされています。黄色と緑色の四角い飾りはクトゥパッ(Ketupat)で、ハリラヤには欠かせません。ヤシの葉を編んだ入れ物の中に、蒸された米が入っていて祝い事にも食されます。
余談ですがこのカトゥパッは、マレーシア風焼き鳥のサテ(Satay/Sate)の付け合わせでもあります。ちょっと餅のような食感が特徴で、サテの甘いピーナッツソースをつけて食べるとなかなかクセになります。
イベントのごとの飾りを見にブキッビンタンへ
クアラルンプール市内や近郊には大きなショッピングモールがたくさんあり、それぞれイベントごとにデコレーションをするのですが、筆者がつい訪れてしまうのは、中心部ブキッ・ビンタン(Bukit Bintang)のパビリオン(Pavilion)と、ペトロナス・ツイン・タワー(Petronas Twin Towers)のあるスリアKLCC(Suria KLCC)。
スリアKLCC
ラマダンの期間中の間も、新年を祝う準備をしている印象が日々強まります。モスリムが日没後に食事をするため、ラマダンバザールと呼ばれるこの期間限定の食べ物などを扱う屋台がでます。そのイメージなのか、デコレーションの中にもストール(屋台)などが当登場しています。
パビリオンKL
イベントや催事が行われる吹き抜けのセンターコートには今年も黄色と緑を基調としたデコレーションが登場。アイコンともいえる入り口前の噴水(Pavilion Crystal Fountain)付近にも撮影スポットが登場。フォトジェニックな写真を撮ろうと多くの人で賑わっています。
ハリラヤのオープンハウスでは首相に会えることも!?
また日没後の最初の食事=イフタール(Iftar)のため、ラマダン・ビュッフェが登場。ふだん食べ放題を実施していないレストランなどでも期間限定で開催しているのでチェックしてみてください。
マレー系マレーシア人の伝統料理や、ハリラヤの時に食されるお祝いのご馳走などを食べることができるのでモスリム以外のマレーシア人も楽しみにしていることが多いようです。
ラマダン開けの6月5日、6日は新年にあたるハリラヤ。オープンハウスといって、一般家庭から、なんと首相官邸なども一般のゲスト向けに開放され食事などが提供されたりします。この時期だけの特別なモスリムの行事なので、機会がありましたら出かけてみてはいかがでしょうか。
写真:全て筆者撮影