人口が約1億人のベトナム。さて、突然ですがここで問題です!視聴率77%、約7700万人の国民が視聴したテレビコンテンツはなんでしょうか?
なんと正解は…「サッカーの試合」!
※2018年AFF(東南アジアサッカー連盟)が主催のSUZUKI CUPの決勝。
そうなんです!ベトナムの国民が1つになるコンテンツ、そしてベトナムの国民的スポーツと言えるのは「サッカー」なんです!そして、最近では元日本代表の松井大輔選手が加入したことで日本でも一躍話題になったSAIGON FCもあり、いま注目を集めています。
そこで今回は、ベトナムで熱い人気のあるサッカー、そしていま注目度が高いSAIGON FCが試合を行う、『Vリーグ(ベトナムリーグ)』についてまとめてみました!
アジアのトップレベルへと成長するベトナムサッカー
まず、ベトナムサッカーについて調べてみましょう!
2020年12月のFIFAランキングでは93位(アジア14位、東南アジア1位)のベトナム代表。
昨今、ベトナム代表は育成年代から力をつけており、ベトナム代表U19の監督は元日本代表監督であるトルシエ氏。
そのトルシエ氏が率いるベトナムU19代表は、2019年にベトナムで行われたAFC(アジアサッカー連盟)U19選手権の予選で日本と引き分けて本戦への出場権を得ました。
またベトナム代表は、2026年に開催されるアメリカ、カナダ、メキシコワールドカップで、初出場を目指しています。日本が初めてワールドカップに出場するかもしれないあの頃のわくわく感や期待感が、今のベトナムのサッカー界にはあるんです!
また、ベトナム代表は2019年に開催されたアジアカップで、準々決勝で日本に0-1で大健闘のうえ惜敗で結果ベスト8。同年に行われたワールドカップ2次予選では、東南アジアのライバルであるタイや、アジアの強豪国であるUAEに負け無しで首位にたっています。着実にアジアのトップレベルに食い込むほどの成長を見せています。
Vリーグについて
さて、その代表選手たちが所属するクラブ、そして試合が行われるベトナムリーグについて紹介します。
2000年にプロリーグ化したベトナムリーグ、通称“Vリーグ”は、V1に14チーム、V2に12チームの計26チームで構成されています。もちろん、日本サッカーのJリーグと同様にV1は降格、V2は昇格もあります。
また、ベトナムリーグは韓国系企業LSホールディングスがメインスポンサーとなっていて、VPF(ベトナムプロフェッショナルフットボール株式会社)によって運営されています。
例年1月からシーズンが始まります。1チームの編成は自国の選手以外に外国人枠(3枠)と帰化人枠(1枠)があり、AFCチャンピオンズリーグやAFCカップというアジアの国際大会に出場できるチームには、加えてアジア人枠(1枠)が設けられます。
調べてみると、Vリーグはかなり気合いの入ったサッカーリーグであることがわかります。
でも日本ではあまりVリーグについて知られていないのが正直な印象。なぜでしょうか?
Vリーグが日本で認知が低かった要因、それは外国人枠・アジア人枠で今まで日本人選手が少なかったことが考えられます。
Vリーグの注目チームを紹介!
◆日本化が進むSAIGON FC
昨シーズン、過去最高のベトナムリーグ3位だったSAIGON FC。今年は、横浜FCから元日本代表の松井大輔選手が加入したことで、いま非常に注目度が高いです。
※同チームには、Jリーグでの経験がある高崎寛之選手、ウ・サンホ選手、苅部隆太郎選手が加入
SAIGON FCのオーナーであるビン氏は、日本に長らく住み、たくさんの感銘を受けてSAIGON FCを「日本化」するプロジェクトを推進し、2020年5月にFC東京と提携しました。
FC東京から2名の日本人スタッフを誘致し、これからアカデミー組織の形成やクラブの運営などをすすめていきます。
◆ベトナムの人気チームHAGL
水戸ホーリーホックに在籍していたグエン・コン・フォン選手(ベトナム代表10番)、横浜FCに在籍していたグエン・トアン・アン選手などJリーグの経験者やベトナム代表主力選手も在籍するスター軍団です。
老若男女から圧倒的な人気を誇っている一方で、近年はその実力とは裏腹に良い成績を残せていないようです。今年はタイから監督を誘致して、2004年以来の優勝を目指すとのこと!楽しみですね。
◆東南アジア1の熱狂的ファンをもつNAM DINH FC
ベトナム北部の都市、ナムディン省を本拠地にするNAM DINH FCは2020年、ホームゲームの観客者数が東南アジアで1位と記録されたほど。(1試合平均約1万2500人!)。決して裕福な地域ではないナムディン省では、サッカーが地域のシンボルでもありとても人気があります。
高い人気の反面、昨年には熱狂的なサポーターが発煙筒を投げて問題になったことも。
試合観戦に行きたい!
2021年2月現在は、新型コロナウィルスの影響でイレギュラーな開催になっていますが、試合観戦も可能です。
雨季の季節にも試合があるベトナムサッカーは、屋根のある『メインスタンド側の観戦』がおすすめです。
●チケット購入方法
2日前〜前日に、スタジアムのメインスタンド側にチケットカウンターがあるのでそこで購入します(写真が暗く分かりにくくてごめんなさい)。
オンライン購入もできますが、日本人には分かりにくいので現地での購入をおすすめします。
●料金
メインスタンド側は100,000VND前後で購入できます。
試合当日になると、チケットカウンターの前に多くのダフ屋がいます。
人気の試合は、ダフ屋が買い占めて高く販売されていることも(約200,000VND)。
なかには偽物のチケットが販売されていることもありますので、購入の際にはご注意を!
↑左が偽物で右が本物。見分けかたは、画像内矢印で示したところがキリトリ線にかかっているかどうか。
●注意点
アルコール類やペットボトルの持ち込みは禁止されています。持ち物検査があるので注意してください。飲み物はスタジアム内で購入することができます。
まとめ
ベトナムで大人気のサッカーについて紹介しました。日本人選手の加入などにより、今後ますます面白くなることを期待したいですね!