ホーチミンの滞在もある程度長くなると、こんな感情がふわっと湧いてきます。
「週末何しよう・・・暇だ。」
ホーチミン市の有名観光地、カフェ巡り、ショッピングモールで買い物、お寺や教会の見物、博物館や美術館も行った…そんな方に、片道2時間以内で行けるホーチミン近郊の観光スポットを2か所ご提案します!
1.ベトナム最後の楽園「コンダオ島」
1.1基本情報
コンダオ諸島はバリア・ブンタウ省に属し大小16の諸島からなります。ホーチミン市から187㎞離れ、人口は6600人です。その立地から、流刑地として知られ、ベトナム戦争中に投獄された多くの反政府主義者が眠っています。また、完全に観光地化されておらず「ベトナム最後の楽園」としても有名です。ウミガメの産卵、8割が国立自然公園に指定されている豊かな自然、サンゴ礁等が見られる近年注目のスポットです。島内は、バイクの移動がおすすめ(レンタル料:12~15万ドン/日)。
1.2おすすめの過ごし方
①ターコイズブルーオーシャンに心奪われる
コンダオ島に到着してまず驚くのが、その海の青さ!!浅瀬がはっきり見えるほど透き通った海を前に、気分が上がらない人はいないでしょう。おすすめビーチ(Bãi)4か所と岬(Mũi)2か所!
【ビーチ】
- Bãi Đá trắng…浅瀬の岩。泳ぐ<眺める
- Bãi Dầm Trầu…空港近く、海の家あり。泳げる
- Bãi Nhát Côn Đảo…青の美しさに心奪われる
- Bãi Lò Voi…白砂のビーチ。小波で和む
- Tôn Đưc Thắng通り前の海…市街地に一番近い
【岬】
- Mũi Cá Mập…日本語訳はサメの鼻岬。水平線が見渡せます。
- Mũi Chim Chim…日本語訳は小鳥の鼻岬。下は崖です。
時間帯によっては、視界に人がゼロの貸し切り状態のビーチ。波に身体をゆだね、地球と一体化した気分を味わえます。
風が吹かない穏やかな朝は、朝のジョギング…ならぬスイミングをしている地元民もちらほら。無限に広がる海。仕事前のスイミングなんて余裕のある生活は都会とは違います。そして、夕涼みに浜辺を散策…贅沢な島暮らしです。ビーチには、脱衣所やシャワー、ロッカー等はないので、貴重品には注意しましょう!
②刑務所見学で歴史を振り返る
1860年代のフランス植民地時代からベトナム戦争終戦の1975年まで約100年流刑地として利用されたコンダオ島には、5か所以上の刑務所が残っています。当時の囚人達が収容されていた刑務所をめぐるフルパスは、コンダオ島博物館で購入できます。限られた滞在中、ぜひ訪れてほしい刑務所は、3つです。
1.フ―ハイ刑務所
ここは、19世紀後半にフランス植民地主義者によって建てられた刑務所で、コンダオ刑務所システムのなかで最も古く、かつ最大の刑務所です。
1862年建設 その時の名称は、Bagne 1
1956年、No.1 Prisonと改称
1960年4月、Cong Hoa Prisonと改称
1963年11月7日、No.2 Prisonと改称
1974年11月17日から、PHU HAI PRISON
「一列に並んだ蝋人形が足かせをはめられ床に座っている刑務所」。それがフ―ハイ刑務所です。蝋人形が設置されている部屋は、一人で入るのを躊躇うほど。一辺20名以上×4辺で、約100体の怒り、諦め、かすかな希望を持った笑み、落胆…といった様々な表情で、人形とは思えないほどです。
2.フートゥオン刑務所
フートゥオン収容所は、1940年にフランスによってつくられました。フランスの管理下にあった当初は、下痢、赤痢、チフスなどの感染症にかかった囚人を拘束するための場所でした。
米軍の管理下にあったときは、旗への敬意を払わない人、教化に従わず、思想を改めない者たちを収容しました。
「石灰+水+やりで痛めつけられる刑務所」フ―ハイ刑務所から、バイクで10分の所にあるフートン刑務所には、様々な刑が施されていたことがわかります。石灰+水+やりで痛めつけられる。炎天下で水も与えられず拷問を受ける。ものすごく狭く光のない独房での監禁。強制労働。フービン刑務所は、ベトナム戦争(対アメリカ/1955年~)の時に使われた比較的新しい刑務所です。
3.フービン刑務所
フービン収容所 (Thai Phu Binh) は、1971年にアメリカが建設した新しい刑務所です。ここにはAからHまでの8つのゾーンがあります。各ゾーンには48の囚人用の房があり、全部で384の房があります。
「蝋人形がないからこそ、当時の状態がそのままでリアルさを感じる刑務所」この刑務所には、蝋人形が見当たりませんでした。そこにあるのは、一階建ての横に長い建物。左右に廊下が伸び、真っ黒で重厚な独房が連なります。細い廊下に電気はなく、一人で歩くのは勇気が必要なほどです。
③島暮らしを垣間見る
約6000名の地元の方々が暮らしているコンダオ島。ホーチミン市から行くと、いろんな違いに驚きます。例えば、バイクにカギをかけないこと。心配になりますが、ここは島国。盗んでもフェリーじゃないと島から出られない!そして、島国ならではのシーフード!写真は、小ぶりなアワビです(当時14万ドン)。
1.3行き方
飛行機で45分
片道130万ドン(約7000円)/一日6便程度
搭乗手続きなど含めても、2時間以内で到着します。
バス+フェリーで7時間
片道バス15万ドン+フェリー88万ドン/1日2便程度
ホーチミン市朝5時出発、コンダオ島11時に到着します。だんだんと島が見えてくるわくわく感を味わいたい方、時間に余裕のある方はこちらをどうぞ!
2.ホーチミン市から一番近いビーチ「カンゾー」
2.1基本情報
ホーチミン市に属すカンゾーエリアは、ホーチミン市中心部から約50キロです。人口7.7万人のカンゾーエリアには、シーフードが楽しめるビーチ、生物圏保護区、野生の猿の見物が楽しめます。日帰りで様々なアクティビティーが楽しめるエリアです。
2.2おすすめの過ごし方
①新鮮シーフードを楽しむ
カンゾーへ行く目的、それは「シーフード」です。4月30日ビーチ (カンヨービーチ)では、ビーチ沿いの一本道に露店が並び、新鮮なシーフードを選んで食べられます。一皿7万ドン~えびの串焼き、焼きカキ、虫ハマグリ、ココナッツクリーム和え、ゆでシャコ、カニのタマリンド炒め、イカ焼き…縁日のようです。2人なら4,5皿分40万ドンもあれば満腹まちがいなし!オーダーも簡単。まず好きなシーフードを指さし、支払い。テーブルチャージ(2,3万ドン/人)を払って、そこで食べます。
②潮干狩りする
カンゾーに行く際は、ぜひ潮の満ち引きを確認してから!なぜなら、干潮時は潮干狩りができるほど潮が引いてしまいます。その際は、ビーチで泳ぐのをあきらめて、潮干狩りを楽しんで!また、風が強まる3月には、凧揚げを楽しむこともできます。
③モンキーアイランドでクレイジーな猿を見物する
カンゾーの観光地といえば、「モンキーアイランド」です。入場料7万ドン、所要時間は約1時間程度。自然の中で生きる放し飼いの猿を観察できますし。しかし、ここの猿はクレイジー!…生きるのに必死で、食べ物を持っていたら狙われるので要注意!また「モンキーアイランド」は、ユネスコのベトナムの生物圏保護区に指定されています。マングローブの森には、そこに住む多様な生物の貴重な住処です。マングローブの観察はボートで可能です。スピードボードは、6人で60万ドン。手漕ぎボートは、1時間2名で60万ドンです。
2.3行き方
バス、ツアー、バイクで行けます。
バイクは片道2時間です。
バスは、サイゴンバスターミナルから、75番のバスに乗って140分(3万ドン)です。
3まとめ
片道2時間の近郊ということで、2か所お勧めしました。3,4日の休みであればコンダオ島、日帰りであればカンゾーをお勧めします。ぜひ、島と海沿いの町の人々の暮らしも見てみてください。あなたの知らないベトナムに出会えるはずです。