ベトナム人のtoramuです。
以前から、「国境付近での生活は大変」 という話を聞いていましたが、実際にどのようなものなのか想像したことはありませんでした。
しかし今回、ベトナム東南部にあるタイニン省(Tay Ninh) へボランティアグループの一員として旅行したことをきっかけに、ベトナムとカンボジアの国境隣接区域を訪れました。そして隣接区域に住む人達の生活に立ち会い、その実情を深く知ることができました。
ホーチミン市に帰ってきてからも、国境付近の人々の生活の様子や、そこに住む子供たちの目つきが頭に残っています。
この現状をぜひ多くの人に伝えたい、そう思いブログを書くことにしました。
私が訪れた場所は、ベトナム東南部タイニン省タンチャウ市にあるスイダイ(Suoi Day)です。スイダイ村は、ベトナム国境付近の町村の中でも一番困難な生活をしている人達の区域です。ホーチミン市からは約150kmの場所に位置しています。私達はボランティアの準備のために、早朝からホーチミンを出発しました。
到着後、スイダイ村の人々の生活を実際に目にし、その現状に驚かずにはいられませんでした。家から人々、習慣まで、全てです。
ほとんどの子供は学校に行くことができません。戸籍が無いからです。
両親でさえも身分証明書がありません。
その為スイダイ村の人々の生活は、他の地域に住む人々の生活からはとてもかけ離れています。
毎日、彼らは魚をとることによって暮らしています。
彼らの家は全て木でできていて、河畔に簡易的に建てられます。そして毎年6月以降になると作り直すそうです。
いわゆる一般的な、普通の人達との生活からかけ離れているため、「生活」の意識がありません。医療、生産、衛生という観念さえ、彼らは理解できません。そういったものは昔から伝わる旧式の文化と、人情から理解しています。
また、国境に隣接しているので、大変危険だと言われています。安全が保障されません。しかし、教育や医療といった活動もありません。もし助けを呼ばなければいけない場合は、地方警察に頼まなければなりません。それが大変ですね。
ベトナム中秋祭りの慈善活動
今回の旅は運よく中秋節の日に当たりました。ベトナムの秋のお祭りです。
(中秋節についてはベトナムの秋のお祭り、中秋節。をご覧ください。)
私はホーチミンの慈善グループの一員として参加しました。
中秋祭りには、このグループからは年代を問わず100人以上が参加し、参加者のみなさんがとても熱心であることを感じました。
参加者には、学生も社会人もいました。中秋祭りの準備には時間がかかりますから、社会人は時間が無くて大変です。
子供達へ中秋節の贈り物を2千個以上持っていきました。
贈り物を買うお金は、後援者から寄付金を募って集めました。今回の寄付金額はおよそ70万円ほどでした。
社会人の人達は、この日のために長い間一生懸命に頑張っています。子供たちの幸せのためですから。
若い人達は昔話の登場人物のような装いをします。
中秋祭りの公演です。
テト(正月)や中秋節など、お祭りの時の慈善活動はベトナムの習慣です。
この慈善活動は「新鮮な葉は破った葉を包む」ということわざの、団結の気力を表しています。
互いに手をとり助けあうことが大切ですね。