こんにちは。ベトナム人のNaです。
ベトナム人にとっても、アルファベットを使っている国の人にとっても、日本語の勉強はとっても難しいと言われています。ご存知でしたか?
最近、同僚に「N2(※)を持っているにも関わらず、日本語が上手に話せないベトナム人がいる」と相談されました。私は、この事実を興味深く思いました。
「N2を持っているけど、日本語が上手く話せない」というのはなんでだろう……?
そこで今回は、日本語の勉強について書きたいと思います。
※N2というのは、日本語能力試験で定められた、日本語のレベルです。初級、中級、上級という3つのレベルがあり、初級はN5とN4、中級はN3とN2、上級はN1と決められています。日本語能力試験に合格したら、日本語能力認定書がもらえます。
一般的に「N2やN1を持っている人は日本語が上手い」というイメージがあります。
ベトナム人にとって、日本語の勉強は何が難しい?
日本語は難しいところが多いですが、どこが難しいかは人によって違います。ただ、一般的に、日本語を勉強する上で、よく難しいと言われるのは、「漢字(文字)」と「文法」です。
まず、日本語の文字の読み書きについて。
ベトナム語はアルファベットを使用しますが、日本語はアルファベットと全然違う文字を使うので、文字から勉強しなければなりません。外国語を勉強するとき、新しい文字を覚えるのはとっても大変なのです。しかも、日本語は、「ひらがな・カタカナ・漢字」と3種類の文字があり、とにかくこの文字を覚えることが大変なのです。
次は、日本語の助詞と動詞について。
丁寧形、辞書形、可能形、条件形、命令形、禁止形、受身形、使役形、使役受身形、意向形、て形、た形、ない形……
日本語の動詞は基本的な形が13種類もあり、覚えにくいです。
助詞も細かな使い分けがたくさんあって難しいです。日本語は、助詞が一字違っただけで意味が変わってしまいます。例えば、「公園へ行くこと」と「公園に行くこと」、「あそこで車を止めること」と「あそこに車を止めること」などです。
動詞の活用や助詞は、N2とかN1を持っていても上手く使えない人は多いです。
N2を持っていても、日本語が上手く話せない理由
ここで本題に戻りましょう。
「N2を持っているけど、日本語が上手く話せない」のはどうしてなのでしょうか。
日本語の漢字と文法は難しいと言われているため、日本語を勉強している人のほとんどは、文法ばかり勉強しています。会話の勉強に力を入れないので、あまり上達しないのです。
実際、会話も文法も両方とも上手い人はあまりいないと思います。
つまり、文法と会話の勉強のバランスが問題なのです。
学校で日本人の先生との会話があまり上手くできない人にとって、日本人とのコミュニケーションは不安でしかありません。
先生とも上手く話せないのだから、先生以外の日本人とのコミュニケーションはさらに怖いと思っている人が多いです。上手くしゃべらなきゃと不安で、日本人と上手く話せなくなってしまいます。
「何を話したらいいのかな……」
「自分の日本語が下手なので、わかってくれるのかな……」
「日本語でのコミュニケーションは怖いな……」
「自分はできない……」
などなど
日本人と日本語で話すときには、たくさん心配しています。
自信がないのであまり話さなくなり、話す量が減るともっと話せなくなります。なので、「読み」や「書き」は上手だけど、「会話」ができなくなります。
どうやって日本語を勉強するのか?
その人の性格や勉強する目的によると思いますが、本当に日本語に対する興味や、日本語を勉強する具体的な目的があれば、上達は早いと思います。
一番良い勉強の方法は、シンプルです。
「毎日勉強し、復習すること」だと思います。毎日こつこつと継続することが大切です。
具体的には、以下のような方法で勉強しています。
・絵カードを使って単語を覚える
・日本語で日記を書く
・日本人の先生にも自分から話しかける
・日本人の友達を作る
・日本語のアニメやドラマを視聴する
・日本語の漫画や本を読む
ちなみに、私が発音の練習をするときは、何回も日本人の発音を聞き、自分の発音を録音してチェックするようにしています。また、その際に、大きな声で発音するように心がけています。
日本語だけでなく、外国語を勉強するときに、同じように使える方法だと思います。
理由はたくさんありますが、日本語はわかるけど、上手く話せないベトナム人はたくさんいます。けど驚かないでください。
外国語の勉強と言えば、多分日本人も同じだと思うのです。
文法は得意だけど、会話はちょっと苦手……になってませんか? そんなときは、ぜひ私の紹介した勉強方法を参考にしてみてくださいね。