こんにちは、マレーシア在住のライター パンダンです。
マレーシアを代表する果物といえば、ドリアン(Durian)です。日本では「すごい匂いのする高級フルーツ」として知られているのではないでしょうか。筆者も在住するまでは、アジアの国を旅すると、どこからともなく匂ってくるあの香り……という認識でした。
匂いばかりが先行しているドリアンですが、はまるとこれが本当にクセになってしまう人も多いそうです。「全財産を突っ込んでも食べたい」と形容され、「ドリアン破産」なる言葉もあるほど。
ではドリアンとはいったいどんな果物なのでしょうか?
ドリアンの値段、旬について
ドリアンは果物の王(king Of Fruits)とも称されます。味や希少性などもあるかもしれませんが、マレーシア産のフルーツの中では確かに値段も扱いも別格ではないかと思います。
高級スーパーなどにもたまに置いてありますが、屋内ではめったに見かけません。実はドリアン持ち込み禁止の場所が多かったりします。ホテル、タクシーなど公共の場所などでは禁止のステッカーが貼られていることも。クアラルンプールでは主にオープンエアの屋台などで販売されています。
そんなドリアンの旬は年によって多少前後しますが、マレーシアでは一般的に年2回、6-8月、2-4月頃。シーズンともなると幹線道路沿いや産地の道路などには屋台がたちます。通常のホーカーズ(屋台街)にも出店していますが、匂いのせいかちょっと離れたところで営業していることも。
ドリアンの値段はまず全体の重さで決まります。例えばノーブランドのローカルドリアン(カンポン・ドリアン)はRM8〜(約200〜円)/kgが目安。このクラスだと1個あたりだいたい1.5kgですが、実がほとんどなく種だけで水っぽい感じです。
高級で知られるムサンキング(Musang King/猫山王)だとRM45〜(約1128円〜)/kgほどから、となります。小さく見えても中が詰まっているので1.5kg以上のものも多くかなりの値段となります。中には果肉たっぷりの肉厚なバナナのような実が5本以上入っていることも。
ここでミニ情報です。見分け方は画像で赤く囲んである、ドリアンのお尻に星のマークがあるのがムサンキングです。
ドリアンの種類
さきほど登場したムサンキングのようにドリアンには名前がつけられていますが、基本的には「D」と「数字」で分類されています。例えばムサンキングはD197です。他にマレー半島で取れる代表的なドリアンとしてこの以下のようなものがあります。
D24(スルタン/Sultan)、D101(マス/Mas)、D160(グリーンバンブー/Green Bamboo)。
日持ちしないため、それぞれの地域にいかないとなかなか食べられない種類もあります。筆者もまだ見たことがないのですがD200(ブラック・ソーン/Black Thorn)という「ドリアンの王の中の王」と称される品種もあるそうです。あくまでも噂ですが、値段もすごくてRM200(約5015円)/kgするとかしないとか。
一説によるとドリアンのあの独特な香りは食べたあとのゴミの部分である皮の匂いとも言われているようです。実際に新鮮なドリアンをその場で割ってもらって食べると、意外と感じないのです。もしかすると近すぎて匂い慣れしている可能性もありますが。
また当然のことながら、冷凍のものやスイーツなどで使われているものは全く食感が異なります。旬の時期でしたら、ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
写真:全て筆者撮影