外国語の発音をそのまま自国の言葉として使うのは、それほど変わったことではありません。radio(ラジオ)やcamera(カメラ)のように、英語と同じように読める単語が日本には多くあります。
このような言葉を外来語といいますが、日本にはもう1つ、オリジナリティーにあふれた言葉があります。日本の人々が無意識に使用している和製英語と呼ばれるものです。和製英語はMade in Japanの独特な言い回しの言葉が多いので、今回はベトナム人目線で気になったものを調べてみました。
日本社会に溢れる和製英語
和製英語には確かに英単語が使われていますが、海外で一般的に使用される表現ではありません。日本人のクリエイティブな発想によって生まれ、いつの間にか社会に浸透しています。ニュースやバラエティ番組、街中の広告、雑誌など、現代ではどこでも和製英語を聞く・見ることができます。しかし、それらは外国で伝わらない言葉でもあります。ベトナムも同様です。
もしこれからベトナム人と一緒に働くなら、その独特な英語表現にベトナム人は戸惑うかもしれませんね。お互いが「???」とならないよう、和製英語にはどのような表現があるのかチェックしておきましょう。
おもしろ和製英語10選
それでは、ベトナム人から見て気になったものと、日本人がよく使っている和製英語を10個紹介します。使用例も載せてみました。
1. Image Down/Image Up(イメージアップ/イメージダウン)
人や団体の印象が良くなることをイメージアップ、逆に悪くなることをイメージダウンと言います。
「選挙で当選したいなら、イメージアップしないとね」
2. Cost Down(コストダウン)
物事にかかる費用が下がり、負担が軽減されるという意味があります。逆に費用がかさむことをコストアップと言うのかと思いきや、これはあまり一般的ではありません。
「私たちはコストダウンを目指している」
3. Price Down(プライスダウン)
商品を割引するという意味です。英語だとdiscountですね。日本でセールをやっているときは、度々この言葉を見かけます。逆に値上がりすることをプライスアップとは言いません。
「プライスダウンの商品はこちら!」
4. Career Up(キャリアアップ)
技術や経験を活かして今よりも良い条件の仕事に就いたり、昇進することを指します。これも「キャリアダウン」という表現は使いません。
「私はキャリアアップを目指している」
5. Cost Performance(コストパフォーマンス)
かかった費用に対して、得られた効果がどのくらいなのか比較する言葉です。省略して「コスパ」とも言います。
「コストパフォーマンスが高い」
6. My Boom(マイブーム)
ブームは人気・流行といったような意味です。マイブームは、その時の自分自身の興味関心やトレンドを指す言葉です。最近は「ハマっている」という言い方もするそうです。
「皆さんのマイブーム教えてください」
7. My Pace(マイペース)
他人からの影響を受けずに、自分のペースで何かをすることを表します。
「彼女はマイペースな人だね」
8. Goal In(ゴールイン)
カップルの結婚が決まったことを意味します。
「長い間付き合っていた彼女と無事にゴールインした」
9. Manner Up(マナーアップ)
行儀を良くするという意味で、マナーアップを促すポスターが公共施設などで貼られています。
「定期的にマナーアップキャンペーンを行っています」
10. My Bag(マイバッグ)
マイバッグは再利用可能なバッグのことを指します。環境保護やお店のコスト削減のために、日本ではマイバッグの使用が推奨されています。
「マイバッグを使用して、レジ袋削減に取り組みましょう」
いかがでしたか?
日本人のみなさんが、無意識に使っている和製英語ばかりだと思います。
もしベトナム人と日本語で会話するときに意味が通じなければ、この記事を見せて教えてみてください。また、ベトナム人を含む外国人と英会話をするときは、これらの表現を避けて、正しい言い回しになるよう意識してみてください。