シンガポールで子供を教育する際に知っておくべきこと

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昨年「シンガポールでの妊婦生活1」と「シンガポールでの妊婦生活2」では現地で妊婦目線での様子をご紹介しましたが、私事ではありますが、昨年末日本に里帰りし無事自然分娩での娘の初産を終えました(正直、次があれば絶対にシンガポールで無痛分娩にしたいと思います笑)。今年2020年の3月に生まれたばかりの娘をシンガポールに連れて戻る予定です。年明け早々、娘のパスポートやビザの申請で大忙しな毎日を送っています。特に昨年2019年2月より、健康推進局 (Health Promotion Board)では外国人の子供の入国の前提として、予防接種(ジフテリア”diphtheria”と麻疹” measles”)を必須として定めたようで、Dependent Pass申請の前に認定(vaccination verification)を受けなければならないようです(参考:https://www.nir.hpb.gov.sg/fcine/#/)。

シンガポールといえば、アジアでトップの教育レベルを誇ります。日本人でもわざわざシンガポールに移住して、子供を教育させるなんて話が多いのは、この国の教育制度への関心の高さを示しています。私自身も今後子供をシンガポールで育てる上で、託児所・プリスクールや幼稚園、小学校入学までのプロセスを色々と調べる機会をもったので、今回は検討のポイントとなる点を絞ってまとめておきたいと思います。

 

1. 年齢ごとの教育環境の捉え方

1ヶ月のシンガポール生活費用の実態」でも託児所や小学校のコストについてちょっぴり触れましたが、今回は教育制度面にフォーカスします。シンガポールでは女性は産休取得後すぐに仕事に復帰する傾向にあるため、17ヶ月頃までは ”Infant Care”という、いわゆる日本の保育園にあたる託児所で幼児を預かってもらうことができます。18ヶ月頃から6歳までは幼稚園にあたるプリスクールに通います。6歳になる年から教育省(Ministry of Education)のサイトを通して小学校に志願し、無事入学許可が降りれば、翌年1月1日から小学校に入学できるようです(参考:https://beta.moe.gov.sg/primary/)。

シンガポールの小学校は日本と同じく6年間で、卒業の年にPSLE(Primary School Leaving Exam)という卒業試験の結果によって、卒業可否と進学する中学校(Secondary School)・進学コースが決定します。またPSLEを受けずとも、日本のいわゆる推薦入試のように特殊な成果や技能を書類や面接でアピールして入学するDirect School Admission (DSA-SEC)という方法もあるようです。日本でいう全校統一の中学受験が導入されているような印象ですね。早期から子供の学力を測る制度を設けて、子供の能力をふるいに掛けるあたりが、国民や移民を選別化しているシンガポールらしい教育政策のように思えてなりません。

 

2. 親のステータスに依存する子の教育

シンガポールの教育機関への子供の配置(placement)の仕組みでは、親は自身の社会的ステータスが我が子の教育に影響することは知った上で、先々のことを計画していくべきでしょう。駐在員で教育手当があれば、経済的にインターナショナルスクールに入れることが可能ですし、現地採用で将来的に「永住権(Permanent Residence) 」を取得ができれば公立学校に入学できる可能性はグッと高まるはずです。

現地で子育てしている日本人ママさんたちが発信している、小学校入学に関する情報を収集することは容易ですが、入学申請の前提となる社会的ステータスや前提がはっきりと明示されないままに、「成功した」・「失敗した」などは一概に言うことはできません。このような点は、スタートラインは皆一緒という、同質的な日本人だからこそ通用する概念かもしれませんね。

激しい競争社会であるシンガポールの特性から、おそらくマイナス要素を最低限に、プラス要素を最大限になるように、子の周囲の条件を固めてあげることが、親が最大限に子にできることなのかもしれません(良し悪しは、別として)。その意味では、比較的定性的な子の教育支援を重要視する日本に対して、シンガポールは形式且つ定量的に子供の教育に親がすべきことが定められていると言っても過言ではありません。こうした教育制度には、「子は自立するまで親の責任」という中華系の思想が反映されているのかもしれません。

 

3. シンガポールでの子の将来は長期的(Long Term)に考える

育児となれば目の前にいる家族のことだけのように思えますが、その子の教育となれば、教育を受ける国の政策に左右されます。シンガポールでは選別的に移民を制御しており、その傾向は、国のさらなる経済成長を目的に高度人材をより増やすために、選別は近年ますます厳格化しています。本来「社会」とは強者だけでなく弱者も含んで、多様性故に成り立つべきだとは個人的に思いますが、そうではなく国やその社会にとって将来的に必要な業界や職種への労働力の生産と導入を行うのが「教育制度」の役割といえるでしょう。つまり、単に「教育水準が高度」や「言語が堪能になる」といった理由に限らず、シンガポールの教育とその先の子の将来について良く家族で検討し、日本のように「のびのび育てる」や「この進路は子任せ」ではなく、親が子の教育に参画していくというそれなりの覚悟を持って、子育てに臨む必要はあるのではないかと思います。

日本の川育ち。海を越えシンガポールに渡りました。

日本の川育ち。海を越えシンガポールに渡りました。

ICONIC

東南アジアにいながら、実は南アジアが専門。日本の低気圧が苦手で、常夏のシンガポールでは何故か活力がみなぎる。小籠包とJolliebeeを愛する外資系ウーマン。日本に残るサラリーマンの夫を連れてくるため、戦略検討中。

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