トーへ(Tò He)はベトナムに古くからある伝統的な工芸品で、重要な文化の1つとされています。
作り方は今も昔も変わりません。
今回はそんなトーへについて紹介します。
ベトナムの伝統工芸、トーへとは?
トーへ(Tò He)はベトナムの伝統工芸品の1つです。水と米粉をこねて作った生地に、木の粉末やウコン、ターメリックなどの粉末を混ぜ、色の付いた生地を作ります。それを竹串に付けて、牛・鶏・犬・猫などの動物、アニメのキャラクター、食べ物(バナナ・りんご・ドラゴンフルーツ)などを形作ります。
粘着性が非常に強く、一度形付けた後に再び形を変えることはできません。材料は米粉で作られているので、小さな子供が万が一食べても大丈夫です。一般的には、バイクや自転車などの稼動式屋台が公園で売っているか、お祭りのときによく見かけます。
トーへの特徴
長い歴史がある工芸品にも関わらず、トーへ(Tò He)の起源は未だはっきりしていません。但し、トーへ職人がいる最も有名な場所があります。スァンラー(Xuan La)村とハータイ(Ha Tay)省です。
トーへは1個あたり約5~7分かけて作ります。作業中の屋台には自然と子どもたちが集まります。職人さん達は、作っている最中に子供達が食い入るように見る姿に幸せを感じるそうです。
どんなに複雑な技術を要するデザインでも、職人達は作れてしまいます。近年、トーへは文化交流プログラムで、ベトナム文化を象徴する伝統的な芸術品として選ばれました。
但しこのトーへ、長持ちしないという短所もあります。米粉は吸着性は高いのですが、脆弱で、乾燥によってひび割れしやすく、3~10日間しか保ちません。従って、トーへをお土産に購入して封をせずに自国へ持ち帰ると、割れてしまっていることが多く、長期間飾っておくには不向きかもしれません。
トーヘの継承について
私は子供の頃、母とお祭りに行った時、職人さん達が熱心にトーへ(Tò He)を作っていたのを覚えています。見るたびに、なぜ彼らは複雑な形を作ることが出来るのだろう…と不思議に思っていました。
また、私の家にはいつもトーへが飾られていましたが、近年は職人さんの数が減っており、都心部ではなかなか見る機会がありません。一部の地方にしか、トーへが作れる職人さんがいない状態になっています。
もしも街中でトーヘを見かけたら、ぜひ手にとってみてくださいね。
参考:http://baotangnhanhoc.org/vi/tin-tuc-su-kien/tin-tuc-su-kien-1/951-to-he.html