みなさん、こんにちは。
海外へ渡航する際に気になることのひとつが、その国の「治安事情」ではないでしょうか。
これから転職や移住などを機にベトナムへ渡航しようと思う方の中には、「ベトナムで安全に生活できるのかな」と心配になる方も多いと思います。
今回はそんな不安を解消すべく、ベトナムの治安について以下の点を中心にお届けします。
- ベトナム主要都市の安全指数と治安事情について
- 犯罪の発生が多いエリア
- 日本人が巻き込まれやすい犯罪事例とその対策
この記事を読むと、ベトナムの治安事情や犯罪にあわないための対策を知ることができます。
渡航前に知っておくべき内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
※掲載している情報は2023年6月時点のものとなります。最新の渡航情報は、外務省のWebサイト等を確認してください。
指数からみるベトナムの治安
ベトナムは東南アジアのなかでは治安が良い
世界の治安指数を発表している「NUMBEO」の「東南アジアの治安指数」によると、東南アジアの中でハノイ市は5位、ホーチミン市は13位でした。
また、同サイトの「世界の都市別治安指数」でみると、全世界でハノイ市は142位、ホーチミン市は274位という結果に。
この数字から、「ベトナムは世界的にみると安全とは言い切れないが、東南アジアの中では比較的治安が良い」と言えると思います。
外務省発表の情報
2023年6月現在、外務省からベトナムに対する危険情報は発表されていません。(外務省Webサイト)
発表がないからと言って安全という訳ではなく、同省では下記のように発表しています。
近年の経済発展による貧富の差の拡大や地方貧困層の都市部流入等に伴い治安状況は悪化傾向にあります。現在のところ、殺人、強盗等の凶悪犯罪の発生は少ないものの、外国人住宅への忍び込み、繁華街周辺でのひったくり、スリや置き引き等が発生しています。日本人旅行者も、観光地、市場、路上等で旅券、現金などの貴重品を盗難に遭うケースが頻繁に報告されています。
日本人を含む外国人を狙った犯罪トラブルは頻繁に起こっているため、十分な注意が必要と言えるでしょう。
ベトナムで犯罪が発生しやすいエリア
外務省によると、ハノイ市およびホーチミン市で犯罪やトラブルに巻き込まれる旅行者が多いのは、以下のエリアと発表しています。
◆ハノイ市(ベトナム北部)
<盗難被害(ひったくりやスリ)多発地域>
- ホアンキエム湖周辺
- 旧市街
- ドンスアン市場
- ハンガイ通り
- 統一公園周辺
- キンマー通り
- リンラン通り
- ダオタン通り
- 大規模ショッピングモール
- バスターミナル など
<置き引き被害多発地域>
- ホアンキエム湖周辺
- 旧市街
- ホテルロビーやレストラン
- 大規模ショッピングモール
- 空港
- 列車
- バス内 等
◆ホーチミン市(ベトナム南部)
<ひったくり被害多発地域>
- グエン・フエ通り
- パスター通り
- ドン・コイ通り
- ハイ・バー・チュン通り
- トン・ドック・タン通り
- チャン・フン・ダオ通り
- レ・ライ通り
- レ・タィン・トン通り
- ベン・タイン市場周辺等
<スリ被害多発地域>
- グエン・フエ通り
- ベン・タイン市場等の市場
- ドン・コイ通り
- ハイ・バー・チュン通り
- レ・タィン・トン通り
- 大規模ショッピングモール など
<置き引き被害多発地域>
- 市内の公園
- ホテルロビーやレストラン
- 大規模ショッピングモール
- 空港
- 列車、バス内 など
上記には、人通りの多い通りや観光客で賑わう場所も含まれています。
周りに人が多いからこそ発生しやすい犯罪もあるため、付近へ出かける際はしっかり対策をしましょう。
夜のひとり歩きはできるだけ避けて
「夜のひとり歩きをしない」というのは海外では基本ですが、これはベトナムにも当てはまります。特にひったくりは夜間に発生するケースが多いです。
筆者の友人は、夜にひとり歩きをしていてひったくりに遭ってしまい大けがをしました。
ひったくりだけでなく、夜間は特に犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。安全のため、夜のひとり歩きは避けましょう。
日本人が巻き込まれやすい犯罪やトラブルの実例とその対策
ここからは、日本人がよく巻き込まれる犯罪やトラブルの実例と、その対策をご紹介します。
1.ひったくり・スリ・置き引き被害
ベトナムではひったくりやスリ、そして置き引きの被害をよく耳にします。
外務省によると、具体的には下記のような事例が報告されているようです。
街中を散策中、後方から近付いてきたバイクに乗った犯人に携帯電話等をひったくられる例があるほか、繁華街、空港、レストラン、長距離バス・列車の車内、バスターミナル、大規模商業施設等において、スリや置き引き被害に遭う例が散見されます。
ベトナムはバイク大国。その様子をカメラに収めようと携帯電話で撮影している観光客の方を見かけると、「大丈夫かな」と少しドキドキしてしまいます。
ひったくりやスリ、置き引きの被害を事前に防ぐためには、以下の点に気をつけてください。
- バッグなどの持ち物から絶対に目を話さない
⇒カフェで座席を確保するために、荷物を置いてその場を離れることもNGです。 - ハンドバッグではなく、リュックやショルダーバッグにする
⇒できればリュックやショルダーバッグは身体の前にかけ、目に入るようにしましょう。 - 路上で携帯電話を触らない
⇒バイクであっという間にひったくられてしまいます。携帯電話は屋内で使用しましょう。
先述したように、ひったくりはバッグを盗られてしまうだけでなく大けがにも繋がります。きちんと対策をしましょう。
2.タクシーでのぼったくり被害
ひったくりやスリと同じくらいよく耳にするのが、タクシーで過剰な料金を請求されるいわゆる「ぼったくりタクシー」の被害です。
筆者もベトナムに来た当初、このぼったくりタクシーに乗ってしまった経験があります。渡航前から「ベトナムはぼったくりタクシーが多い」と知っていて気をつけていたのにも関わらず、被害にあってしまいました。
ローカルバスに乗って遠くまで遊びに行った帰り、バスターミナルの近くでタクシーを拾いました。その日は訪問先で炎天下の中を1日歩き、とにかく疲れていました。
暑さ+慣れない土地でのバス旅で、判断能力が格段に落ちていたと思います。疑うこともなくぼったくりタクシーに乗ってしまい、ベンタン市場からたった3㎞ほどの距離で255,000ドンを請求されました。(普段は100,000ドンもしない)
降りたくてもドアの鍵が開かず、とにかく抗議すること数分、なぜかすんなり降ろしてもらえましたがとても怖い思いをしました。
筆者のようなぼったくりタクシーの被害に遭わないためには、配車アプリを有効活用することが最も効果的だと思います。
配車アプリは乗車前に料金が決定するので、目的地まで万が一遠回りをされても安心です。
もし流しのタクシーを使う場合は、「Mai Linh」か「Vinasan」を使うようにしましょう。心配な方は乗車前に目的地を伝え、「Bao nhieu tien?(いくらですか?)」と聞くようにすると良いでしょう。
▼配車アプリ「Grab」の使い方について詳しくはこちら▼
▼ベトナムのタクシー事情について詳しくはこちら▼
もしベトナムで犯罪やトラブルに巻き込まれてしまったら
対策をしていても犯罪やトラブルに巻き込まれてしまうこともあるかもしれません。
そんな時は、下記へ連絡しサポートを受けるようにしましょう。
※大使館・領事館以外の連絡先は基本的にベトナム語のみの対応となります。必要な場合はベトナム人のサポートを得るようにしましょう。
警 察 TEL:113
消防署 TEL:114
救急車 TEL:115
<ハノイ市>
在ベトナム日本大使館 TEL:024-3846-3000
ハノイ市警察(公安) TEL:069-219-4183
(24時間窓口) TEL:069-2196-777
ハノイ市交通警察 TEL:069-2196-779
ハノイ市出入国管理局 TEL:024-3825-7941
(24時間窓口) TEL:024-3826-0114
<ホーチミン市>(市外局番 028)
在ホーチミン日本国総領事館 TEL:3933-3510
ホーチミン市公安本部(一般窓口)TEL:3838-7344
ホーチミン市警察出入国管理局 TEL:3829-9398
<ダナン市>(市外局番 0236)
在ダナン日本国総領事館 TEL:3555-535
ダナン市警察(公安) TEL:3822-300
ダナン市警察(機動警察) TEL:113
ダナン市警察出入国管理局 TEL:0694-260-192 / 0694-260-186
大使館・総領事館への夜間・休日の連絡は、人命に関わる場合、また事件・事故そのほか緊急の場合のみ、留守番電話の指示に従って番号を押すと緊急対応の担当者に繋がるようです。もし必要な場合はご活用ください。
また、各大使館・領事館が作成した在留邦人向け安全の手引きもあります。
事前に読んでおくと安心でしょう。
まとめ
ここまでベトナムの治安事情や安全対策についてお届けしましたがいかがでしたか?
記事の要点をまとめると、以下の通りです。
- ベトナムは世界的にみると安全とは言い切れないが、東南アジアの中では比較的治安が良い
- 犯罪多発エリアには日本人街や観光地も含まれるので、周辺へ出かける際は注意する
- 日本人はひったくりやスリ、置き引きやぼったくりといった犯罪に巻き込まれるケースが多いので、事前に対策をすることが大事なポイント
筆者はベトナムに9年間住んでいましたが、幸運にもベトナムでトラブルに遭ったのは先述したタクシーでのぼったくり被害だけでした。
子連れで出かけるときも、特に怖い思いをしたことはありません。
ベトナムは、きちんと対策を取っていれば犯罪やトラブルに巻き込まれる可能性は少ないと思います。
ベトナムへ渡航の際は、今回ご紹介した治安事情や対策をぜひ参考にしてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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